1994 Fiscal Year Annual Research Report
核酸の精密分離を目的とするキャピラリー電気泳動用アフィニティーゲルの合成
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06453150
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
明石 満 鹿児島大学, 工学部, 教授 (20145460)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岸田 晶夫 鹿児島大学, 工学部, 助教授 (60224929)
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Keywords | ヒドロゲル / 核酸 / キャピラリー電気泳動 / アフィニティー電気泳動 / ポリビニールアデニン / 癌遺伝子 / インターカレーター / 配糖体ポリマー |
Research Abstract |
核酸と明確な相互作用能を持つポリビニルアデニンをアクリルアミドゲルとコンジュゲートさせ、キャピラリーゲル電気泳動に用いる系を中心に検討した。基礎となる相互作用の評価をオリゴヌクレオチド中のチミンとポリビニルアデニンのアデニンの会合定数を求めることで行った。オリゴヌクレオチドはDNA合成機で合成し、ビニルアデニンをラジカル重合で高分子化したあとアクリルアミドとビスアクルアミドの水溶液へ加えゲル化し、キャピラリー電気泳動法により会合定数を決定した。その結果、癌遺伝子にみられる1塩基のミスマッチをも検出しうることが原理的に可能であることが明らかになり、実際にras遺伝子の中に存在する20塩基中の1塩基のミスマッチ検出を行い成功した。核酸を認識するアフィニティーリガンドとして高分子リガンドが機能し、相互作用の場としてゲルマトリックスが機能すると結論される。 次に、2本鎖DNAの精密分離にはインターカレーターをアフィニティーリガンドとすることが有効であることを、スラブゲル電気泳動系では明らかとすることができた。インターカレーターにはマラカイトグリーンを用い、GC塩基対とA-T塩基対認識に差があることを明確できたが、キャピラリー電気泳動系への応用には至らなかった。また、新規なヒドロゲル開発の一つとして、グルコースを側鎖に持つポリグルコシルオキシエチルメタクリレートの架橋体を合成し、ゲルの特性評価を行い、キャピラリー電気泳動への応用研究を開始した。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Mitsuru Akashi et al: "Evaluation of the Selective Binding Ability of Oligodcoxynucleotides to Poly(9-vinyladenine)Using Capillary Affinity Gel Electrophoresis" Analytical Sciences. 10. 967-769 (1994)
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[Publications] Mitsuru Akashi et al: "Synthesis of Nonionic and Anionic Hydrogels Bearing a Monosaccharide Residue and Their Properties" Journal of Applied Polymer Science. 52. 1757-1763 (1994)