1995 Fiscal Year Annual Research Report
琉球列島産希少医薬資源植物の開発に関する多面的研究
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06453187
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Research Institution | CHIBA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
相見 則郎 千葉大学, 薬学部, 教授 (30009170)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北島 満里子 千葉大学, 薬学部, 助手 (60195261)
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Keywords | Ophiorrhiza pumila / Rubiaceae / Camptothecin / 植物細胞培養 / 分化 / 再生植物 / アルカロイド / アントラキノン |
Research Abstract |
1.Ophiorrhiza pumilaの細胞培養に関する研究:チャボイナモリの培養細胞について器官再分化を行い、再生植物の増殖を行った。得られた植物体について抽出分離を行い代謝産物の精査を行った結果、Strictosamide,Pumiloside,(3R)-Deoxyumilosideを単離することが出来た。この結果、カルス状態の時には発現が押さえられていたアルカロイド生産酵素系が、器官再生と共に再び機能を発揮することがわかった。この分離に際して同時に得られたPhaeophytin a,bのNMRスペクトル(^<>H,^BC)の詳細な検討を行った。培養カルスをアグロバクテリウムに感染させることにより毛状根を得る試みを行い成功した。現在増殖実験を行っている。 2.PumilosideからDeoxypumilosideへの化学変換:生合成経路に範をとるカンプトテシン系アルカロイド合成の試みの一環としてPumiloside誘導体からDeoxypumiloside体への変換を行った。3-Epi-pumiloside tetraacetateをエノールトリフレートに導きこれを還元的脱酸素化反応にかけてデオキシ体に導いたところ得られた生成物は以前天然から得ていたDeoxypumilosideのアセテートと一致した。この結果天然品のC-3位立体配置を訂正しなければならないことが明らかになった。なおこの構造証明の段階で以前とは逆のC-3位配置を有する天然Deoxypumilosideの存在が明らかになったため、今後両者を(3R)-Deoxypumi-loside,(3S)-Deoxypumilosideと名付けて区別することとする。 3.新規カンプトテシン類の合成:A環部C-10位に飽和長鎖脂肪酸エステル基を有するカンプトテシン類5種を合成し本学薬学部佐藤哲男教授と共同でエステラーゼに対する基質特異性に着目する薬物動態面からの研究を行っている。 4.琉球列島産創薬資源植物の探索:亜熱帯圏の沖縄県琉球列島の植物種は更に南の東南アジアのフローラと共通するところが多い。Vernonia属(Compositae)、Morinda属、Hedyotis属(Rubaiceae)、Glycosmis属、Murraya属(Rutaceae)、Acalypha属(Euphorbiaceae)等の希少資源植物について、東南アジアの研究者との共同研究を含めて探索研究を行っている。
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[Publications] H.Takayama: "The First Total Synthesis of (-)-Mitragynine,an Analgesic Indole Alkaloid in Mitragyna speciosa." Tetrahedron Letters. 36. 9337-9340 (1995)
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[Publications] N.Aimi: "Chemical Constituents Isolated from Cultivated Hybrid Cells of Rauwolfia serpentina x Rhazya stricta." Tetrahedron Letters. (1996)
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[Publications] N.Aimi: "Studies on the Chemical Constituents in Ophiorrhiza pumila cullus cultures." Planta Medica. (1996)