1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06453217
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
樋口 隆一 九州大学, 薬学部, 教授 (60122727)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 耕央 九州大学, 薬学部, 助手 (00253469)
宮本 智文 九州大学, 薬学部, 助教授 (40182050)
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Keywords | 海洋無脊椎動物 / 棘皮動物 / 軟体動物 / 腔腸動物 / 医薬素材 / 生物活性成分 / 単離 / 構造決定 |
Research Abstract |
海洋生物には新規で多彩な化学構造を有する生物活性成分の存在が期待される。本研究は新規医薬素材の探索を目的に海洋生物、特に海洋無脊椎動物から、より強い生物活性物質を徹底的に単離、構造決定する。平成6年度は海洋無脊椎動物成分の徹底的検索(単離)に重点を置き、平行して構造決定も行い、以下の様な知見を得た。 1.棘皮動物ヒトデ類については、まずホシヒトデから8種のセレプロシドを単離、構造決定した。これらの中3種はヒトデ類からは最初のガラクトセレブロシドであった。ヒラモミジガイからは2種の新規ガングリオシド分子種を単離、構造決定した。更により強極性な成分を単離、構造解析を行っている。イトマキヒトデからも強極性な新規ガングリオシド分子種の単離に成功したので、構造解析を急いでいる。 2.棘皮動物ナマコ類については、トラフナマコから3種のグリコセレブロシド分子種を得、構造解析を行っている。トラフナマコ、ニセクロナマコ、グミのガングリオシド成分については現在、分離の段階にある。 3.軟体動物後鰓類については、クロヘリアメフラシより魚毒性活性を指標に2種の新規ハロゲン化アセトゲニンを単離し、構造を決定した。またヒカリウミウシからはブラインシュリンプ致死活性を指標に1種の新規不飽和脂肪酸を単離、構造決定した。 4.腔腸動物軟サンゴ類については、魚毒活性およびブラインシュリンプ致死活性を指標に、ヌメリトサカ及びノウトサカから4種のeunicellin型新規ジテルペノイド、ウミアザミからは1種の新規xenicane型ジテルペノイド、ウミバラウネタケからは2種の新規cembrane型ジテルペノイド、カタトサカからは2種の新規pseudopterane型ジテルペノイドを単離、構造決定した。
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