1994 Fiscal Year Annual Research Report
葉緑体DNAに特異的なDNA結合タンパク質の単離と構造解析
Project/Area Number |
06454012
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Research Institution | Tokyo Gakugei University |
Principal Investigator |
佐藤 直樹 東京学芸大学, 教育学部(第三部), 助教授 (40154075)
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Keywords | 葉緑体 / DNA結合タンパク質 / サウスウエスタン法 / 包膜 / 核様体 |
Research Abstract |
エンドウの葉緑体に存在するDNA結合タンパク質について実験を行い以下の結果を得た。 1。葉緑体には多数のDNA結合タンパク質が存在する。葉緑体を界面活性剤によって可溶化し、遠心分画により核様体画分と可溶画分に分けると、包膜由来の130kDaタンパク質とストロマ由来の175kDaタンパク質が可溶画分に回収された。核様体画分には、多数のDNA結合タンパク質が含まれたが、主要なものの分子量は、110、105、85、80、60、40kDaであった。これらのうちで、175、110、80、40kDaのタンパク質は、エチオプラストには存在せず、葉緑体特異的であった。 2。130kDaと175kDaのDNA結合タンパク質の精製を行い、それぞれのポリペプチドのバンドがSDS-PAGEにより確認できる程度までになった。もう少しで精製ができ、抗体の作製ができる見通しである。なお、ゲル濾過の結果から、これらのタンパク質は、それぞれ、700kDa、600kDa程度の複合体を形成していることもわかった。今後、複合体形成のパートナーとなるタンパク質についても同定を進めていく。 3。葉緑体DNAをプローブとするサウスウェスタンスクリーニングによって、3個のcDNAクローンを得た。PD1とPD2については、完全長に近いcDNAを得て、塩基配列の決定に入っている。組み換え体PD1タンパク質に対する抗体を作製した。葉緑体の87kDaと50kDaのタンパク質と反応した。このうちで、87kDaタンパク質は、単離した包膜にも、核様体にも検出された。包膜と核様体を単離する条件は異なり、包膜の単離の際には、核様体が破壊され、核様体の単離の際には、包膜が可溶化されるので、この結果は、87kDaタンパク質が、包膜と核様体の結合に関与していることを示唆している。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Sato,N.: "A cold-regulated cyanobacterial gene cluster encodes RNA-binding protein and ribosomal protein S21" Plant Molecular Biology. 24. 819-824 (1994)
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[Publications] Ohta,N.,Sato,N.,Kawano,S.,Kuroiwa,T.: "The trpA gene on the plastid genome of Cyanidium caldarium strain RK-1" Current Geneics. 25. 357-361 (1994)