1996 Fiscal Year Annual Research Report
生殖を調節する生殖腺刺激ホルモン遺伝子の分子生物学と産生細胞の発生に関する研究
Project/Area Number |
06454019
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
加藤 幸雄 群馬大学, 生体調節研究所, 助教授 (30114177)
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Keywords | 生殖 / 下垂体 / ホルモン / 生殖腺刺激ホルモン / 遺伝子発現 / 転写調節因子 / DNA結合タンパク質 |
Research Abstract |
生殖腺刺激ホルモン遺伝子の発現調節機構とホルモン産生細胞に関して以下のような研究を実績を得ることが出来た. 1.下垂体前葉から転写因子cJunならびにcFosをクローニングし、量因子が下垂体前葉に存在することを初めて証明した. 2.これらの因子が、視床下部ペプチドホルモンGnRHによる生殖腺刺激ホルモン遺伝子の発現調節のなかで、どの様な役割を果たすかを調べた.その結果、2つの因子mRNAはGnRHの作用によって増加することが判り、GnRHが転写を促進する生殖腺刺激ホルモン遺伝子の発現に関与することが明らかになった. 3.この実験に基づいて、タンパク質間相互作用を利用してcJunと相互作用する転写因子のクローニングを行った.その結果、ATF4を下垂体で初めて同定した.このATF4はcFcsとも相互作用し、下垂体における転写因子がとるヘテロ2量体の一部が判明し、下垂体ホルモン遺伝子発現の分子機構に新知見を与えた. 4.GH遺伝子の組織特異的因子と知られるPiT1に類似の分子が、GH以外の下垂体ホルモン遺伝子の組織特異的な発現に関与しているのではないかと考え、ブタ下垂体前葉のcDNAライブラリーで検索したが、ブタPit1因子のみがクローン化された.また、ブタPit1因子はGH遺伝子の発現を促進する視床下部ペプチドホルモンGRFによりそのmRNAが促進したが、その促進はGH遺伝子の発現とは関連しないことが判った。 5.生殖腺刺激ホルモン遺伝子の発現調節領域に対する特異的結合因子を検索する、酵母内発現系ベクターを構築し因子のクローニングを進めた.約100万個から25個の候補クローンが見つけたが、さらに解析を進めたところいずれも、スクリーニング過程における偽陽性反応によるものであることが判明し、さらにクローニングを進めている.
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Research Products
(9 results)
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[Publications] Chung,H.-O.: "Molecular cloning of c-jun and c-fos cDNAs from porcine anterior pituitary and their involvement in gonadotropin-releasing hormone stimulation" Mol.Cell.Endocrinol. 119. 75-82 (1996)
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[Publications] Ma,E.: "Expression of GH,TSHb,LHb and FSHb genes during fetal pituitary development in the pig" Exp.Clin.Endocrinol.Diabat.104. 464-472 (1996)
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[Publications] Inaba,T.: "In vitro and in vivo bioactivity of recombinant porcine follicle stimulating hromone expressed using the baculovirus expression system" Theriogenology. (in press). (1996)
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[Publications] Granz,S.: "Ontogeny of growth hormone and LHb-,FSHb- and a-subunit mRNA levels in the porcine fetal and neonatal naterior pituitary" J.Nueuroendocrinol.(in press). (1997)
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[Publications] 加藤幸雄: "組換え体性腺刺激ホルモンの生産と応用" 獣医畜産新報. 49. 39-43 (1996)
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[Publications] 加藤幸雄: "「ホルモンの分子生物学(日本比較内分泌学会編)」シリーズ 第1巻 ホルモン分子生物学序説 第2章真核生物の遺伝子構造" 学会出版センター, 18 (1996)
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[Publications] 加藤幸雄: "「ホルモンの分子生物学(日本比較内分泌学会編)」シリーズ 第1巻 ホルモン分子生物学序説 第4章 基本的な制御配列と転写調節因子" 学会出版センター, 36 (1996)
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[Publications] 加藤幸雄: "「ホルモンの分子生物学(日本比較内分泌学会編)」シリーズ 第1巻 ホルモン分子生物学序説(学会出版センター)付録:遺伝子操作の流れ図" 学会出版センター, 30 (1996)
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[Publications] 加藤幸雄: "「ホルモンの分子生物学(日本比較内分泌学会編)」シリーズ 第3巻 生殖とホルモン 第2章ゴナドトロピン" 学会出版センター(印刷中),