1995 Fiscal Year Annual Research Report
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06454023
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| Research Institution | Hokkaido University |
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Principal Investigator |
芦田 正明 北海道大学, 低温科学研究所, 教授 (50012422)
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| Keywords | フェノール酸化酵素 / クチクル / 昆虫 / プロテアーゼ |
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| Research Abstract |
1)クチクルに外傷を与えてそこにバクテリアを塗布したときにクチクルに現れる抗菌活性(セクロピン)誘導の機構2)クチクルにおけるフェノール酸化酵素前駆体カスケード活性化機構の究明とさらにこの機構と抗菌活性(セクロピン)誘導の関係、の2点について研究を進めるのが本研究課題の目的である。本年度は2)のうちのフェノール酸化酵素前駆体カスケード活性化機構に焦点を絞って研究をおこなった。五令家蚕幼虫クチクルをp-アミヂノフェニルメタンサルフォニルフルオライドとEDTAを含むアセテート緩衝液pH5.2で抽出すると、フェノール酸化酵素前駆体カスケードは活性化されずに抽出できた。この抽出液をCM-トヨ-パールカラムにかけフェノール酸化酵素前駆体から前駆体活性化カスケードを分離することができた。フェノール酸化酵素前駆体はDEAE-ト-ヨ-パールカラム、ハイドロキシアパタイトカラム、プレパックドMono-Qカラム、プレパックドハイドロキシアパタイトカラムなどのカラムクロマトグラフィーで精製することができた。精製標品はカラムクロマトグラフィーでの挙動から血液のフェノール酸化酵素前駆体と異なることが示された。しかし、この差が一次構造の差によるものなのか否かは明らかでない。クチクルの前駆体活性化カスケードはin vitroでCa++により活性化された。クチクル抽出液にはフェノール酸化酵素前駆体、フェノール酸化酵素前駆体を活性化する酵素の前駆体(proPPAE)、proPPAEを活性化する因子が存在することが確認された。クチクルでのフェノール酸化酵素前駆体の活性化にこれら三つの因子以外の因子が関与しているか否かは明らかでない。したがって、Ca++の作用点は不明である。
本年度の研究で昆虫クチクルにフェノール酸化酵素前駆体とそれを活性化するカスケードが存在することが初めて証明され、1966年のLai-Fookの研究以来の昆虫生理学上の謎が一つ明らかにされた。
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[Publications] Brey,P.T.: "Tyrosinase-type prophenoloxidase distribution in the alimentary canal of strains of Anopheles gambiae refractory and susceptible to Plasmodium infection" Experimental Parasitol.80. 654-664 (1995)
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[Publications] Katsumi,Y.: "A serine protease zymogen in insect plasma:Purification and activation by microbial cell wall components." Eur.J.Biochem.228. 870-877 (1995)
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[Publications] Yasuhara,Y.: "Re-examination of properties of prophenoloxidase isolated from larval hemolymph of the silkworm Bombyx mori." Arch.Biochem.Biophys.320. 14-23 (1995)
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[Publications] Kawabata,T.: "Molecular cloning of insect pro-phenol oxidase:A copper-containing protein homologous to arthropod hemocyanin." Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.92. 7774-7778 (1995)
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[Publications] Ashida,M.: "Role of the integument in insect defense:Pro-phenol oxidase cascade in the cuticular matrix." Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.92. 10698-10702 (1995)
