1994 Fiscal Year Annual Research Report
イネmutator活性化遺伝子座近傍の細密分子遺伝学的地図の作成
Project/Area Number |
06454044
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
奥本 裕 京都大学, 農学部, 講師 (90152438)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 博茂 京都大学, 農学部附属農場, 助手 (40260616)
中崎 鉄也 京都大学, 農学部, 助手 (60217693)
谷坂 隆俊 京都大学, 農学部, 助教授 (80026591)
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Keywords | mutator / RLGS / RFLP / RAPD |
Research Abstract |
細粒遺伝子座近傍の細密遺伝子地図を作成するために、細粒遺伝子座近傍のコスミド・ライブラリーの構築を試みると共に、細粒遺伝子座に密接に連鎖するRAPD部位、RFLP部位を探索した。また、RLGS法(Restriction Landmark Genomic Scanning)によって、細粒系統と原品種銀坊主との間のゲノムの差異を探索した。現在までの段階では、細粒遺伝子座を含むコスミド・クローンを選抜するのに必要なDNAマーカーの発見には至っていない。また、RLGS法を実施して細粒系統と原品種とのゲノムを比較した結果、細粒遺伝子保有系統に特異的に欠失した2個のスポット、AおよびBが観察された。このスポットと細粒遺伝子との関係を調査するため、細粒系統と原品種との交雑F_2から、細粒個体8個体と非細粒個体7個体を供試して、RLGSを実施した。スポットBは近接したスポットと重なるように存在するため、分離集団においてはスポットの有無を判断するのが困難であった。存在の有無を判定することができたスポットAに関しては細粒個体で(有:無)=(1:7)、非細粒個体で(有:無)=(2:5)となった。したがって、スポットは細粒遺伝子座とは独立に遺伝すると考えられた。なお、スポットの消失がゲノムの欠失によるものであれば、スポットAをもつ個体の出現頻度は上記頻度よりかなり高くなるはずである。したがって、このスポットAをもつ個体の低出現頻度は、スポットAの消失がゲノムの欠失によるものではないことを示している。いずれにしても、細粒遺伝子保有系統と原品種銀坊主のRLGSパターンが酷似していたことから、RLGS多型の発見が細粒遺伝子のDNA部位の同定に直接結びつく可能性は高いと考えられた。
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