1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06454050
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Research Institution | ARID LAND RESEARCH CENTER,TOTTORI UNIVERSITY |
Principal Investigator |
稲永 忍 鳥取大学, 乾燥地研究センター, 教授 (40124664)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉本 幸裕 鳥取大学, 乾燥地研究センター, 助教授 (10243411)
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Keywords | 地温 / トマト / 成長 / 蒸散 / 養分吸収 / 木部液 / サイトカイニン / ジベレリン |
Research Abstract |
本研究は、乾燥地の大きな地温変動に着目し、それが作物の成長におよぼす影響を、養水分の吸収、窒素同化、可溶性炭水化物産生及び植物ホルモン産生の面から総合的に解析しようとするものである。本年度の供試材料はトマトとし、研究実績概要は次の通りである。 1、トマト幼植物を砂を詰めたポットに定植し、3台の異なる温度(気温、地温)制御下にある人工気象室内で成育させた。成育温度は気温20℃、地温(昼/夜、℃):(12/12)、(16/8)及び(20/20)の3種類とした。 2、地温の低下により、茎内蒸散流の移動は阻害された。 3、地上部、地下部の乾物重、窒素量及び蒸散量は地温の上昇に伴い増加した。 4、木部液中のサイトカイニン及びジベレリン量は、地温の低下に伴い減少した。 5、平均地温が同じでも、12℃一定と昼16℃/夜8℃とを比べると、後者の場合のほうが植物体の成長量、窒素量、蒸散量、木部液中のサイトカイニン及びジベレリン量は高い値を示した。 6、地上部及び地下部の可溶性炭水化物量は、地温12℃一定で最も高い値を示した。 7、以上のことから、低地温による地上部成長の抑制は、根における養水分吸収の阻害というよりも、むしろ根から地上部への養水分転流の減少に基ずくものと推察された。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Ali,I.A.,U.Kafkafi,Y.Sugimoto and S.Inanaga: "Response of sand-grown tomato supplied with varying ratios of nitrate/ammonium to constant and variable root temperatures" Journal of Plant Nutrition. 17. 2001-2024 (1994)
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[Publications] Ali,I.A.,U.Kafkafi,I.Yamaguchi,Y.Sugimoto and S.Inanaga: "Effects of low temperature on sap flow rate,soluble carbohydrates,nitrate contents and on cytokinin and gibbcrcllin lcvcls in root xylcm cxudate of sand-grown tomato" Journal of Plant Nutrition. 19 発表予定(印刷中). (1996)