1995 Fiscal Year Annual Research Report
アゾラ(アカウキクサ)の交雑と突然変異系統の遺伝・分子生物学的研究
Project/Area Number |
06454071
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
渡辺 厳 三重大学, 生物資源学部, 教授 (40003751)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神山 康夫 三重大学, 生物資源学部, 助教授 (80024579)
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Keywords | アゾラ / アカウキクサ / 窒素固定 / DNA / 化学分類 / 遺伝学 / A.japonica |
Research Abstract |
1.オオアカウキクサ(A.japnica Franch et Sav.)は日本固有種と思われる。Azolla属の同定には生殖器官の形態が重要であるけれど,多くのアゾラはなかなか生殖器官をつくらない。そこで,酵素のアイソザイムやDNAの多型性による化学分類によって日本各地から集めたオオアカウキクサの類別を試みた。 平成7年度は三重県と愛知県から集めたものと国際稲研究所のコレクションを用いてRAPD(Random primer Polymorphic DNA)でDNAの相似性を調べた。その結果,本邦産オオアカウキクサには少なくとも2種類のものがあることがわかった。一つはA.filiculoidesに近いもので,もう一つはA,rubraに近かった。 兵庫県「人と自然博物館」の鈴木武は我々とは独立にアイソザイム分析をに基づいて本邦産オオアカウキクサには少なくとも2種類があること見つけていた。そこで鈴木武と共同研究を行った。採集株の交換を行い,供試株を増やした。 RAPDの分析結果はアイソザイム分析結果と一致し,A.filiculoidesに近いものは,大阪,奈良,京都南部,筑後に分布し,A.rubraに近いものは関東,北陸,山陰,四国に分布していた。 2.A.filiculoides大阪株が5月に多数の大小胞子のう果をつけたので,それからF1個体を採取した。その後生存できた約50株についてSKD(shikimic dehydrogenase), PGI(Phosphoglucoisomerase), PGM(Phosphoglucmutase), EST(Esterase)のアイソザイムを調べた。ESTについては親と異なったアイソザイム型を示し,ヘテロ接合体であることが判った。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 渡辺厳・川島圭子: "本邦における導入アゾラの生育について" 熱帯農学. 30(印刷中). (1996)
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[Publications] I. Watanabe, C. Van Hove: "Philogenetic, molecular, and breeding aspects of Azolla‐Anabaena symbiosis." Proc. International Pteridophyte 95. (印刷中). (1996)