1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06454076
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
大山 莞爾 京都大学, 農学部, 教授 (40135546)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福澤 秀哉 京都大学, 農学部, 助教授 (30183924)
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Keywords | 性殖器官 / 分化 / ゼニゴケ |
Research Abstract |
植物の性分化決定の機構を解明するために、ゼニゴケをモデル植物としてとらえ、生殖器官の分化に関与する特異的な遺伝子を単離・同定し、その構造と機能及び発現様式を明らかにすることを目的とした。ゼニコケは、雌雄で構造の異なる性染色体を保有する半数体であることから、性分化の過程を分子生物学的に解析するのに最適な植物である。また、ゼニゴケは葉緑体ゲノムとミトコンドリアゲノムの全遺伝子構造が共に明らかになっている唯一の植物であり、細胞内の遺伝情報伝達の考察も具体的に行うことが出来る。さらに、培養方法や外来遺伝子の効果的な形質転換系も既に確立しているので、植物の遺伝子構造を解析する上で絶好のモデル生物であると言える。 本年度の研究では、(1)ゼニゴケの葉状体、雌性生殖器官、雄性生殖器官からそれぞれのmRNAを抽出し、cDNAを作成した。(2)葉状体及び雄性生殖器官に対する雌性生殖器官のサブトラクティブ・cDNAライブラリーを作成した。 以上の研究によって、今まで未知であったゼニゴケの雌性生殖器官で特異的に発現する遺伝子のcDNAライブラリーが作成出来た。 初年度は、ほぼ計画通り研究は進行したが、既知の遺伝子と相同な遺伝子は検出されなかった。また、実験上の問題としては、ゼニゴケの生殖器官が小さく、器官形成の見られる時期が限られていることから、必要なmRNAを大量に抽出するためには、充分な量の試料から始める必要があった。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Tachiki A,et al.: "Effects of acetate on gene expression of external carbonic anhydrase in Chlamydomonas(Volvocales)." Jpn.J.Phycol.42. 157-164 (1994)
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[Publications] Hiratsuka K,et al.: "Molecular dissection of Gt-1 from Arabidopsis." The Plant Cell. 6. 1805-1813 (1994)
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[Publications] Takemura M et al.: "Active transcription of the pseudogene for subunit 7 of the NADH dehydrogenase in Marchantia polymorpha mitochondria." Mol Gen Genet. (印刷中). (1995)