• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

1994 Fiscal Year Annual Research Report

脳・神経系の栄養現象におけるIGF-Iおよびその結合タンパク質の機能

Research Project

Project/Area Number 06454082
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

野口 忠  東京大学, 農学部, 教授 (50011937)

Keywordsインスリン様成長因子I / インスリン様成長因子Iレセプター / タンパク質栄養 / インスリン様成長因子I mRNA / インスリン様成長因子レセプターmRNA
Research Abstract

インスリン様成長因子-I(IGF-I)は、非常に多くの実験的観察から、動物のタンパク質栄養上極めて大きな意義を持つホルモンであることが明らかにされている。このホルモンは、われわれの結果では、とくに、全身のタンパク質同化活性とよく相関することが明らかである。一方、脳のタンパク質代謝は、全身のタンパク質代謝のなかで、極めて特殊な位置を占めている。すなわち、極度にタンパク質栄養状態が悪化しても、脳のタンパク質代謝は、少なくとも量的にはほとんど影響を受けることがない。このような、タンパク質栄養における脳の特殊性はどのような機構によるものかを明らかにする目的で本研究は行なわれた。
諸種の計画のうち、本年度特に次のような成果をあげることができた。
無タンパク質食、必須アミノ酸欠乏食、等を摂取させて、タンパク質栄養状態の悪いモデル動物を作製し、脳でのIGF-Iの発現をNorthern blot analysisによって調べたところ、極度にタンパク質栄養状態が悪化しても、脳のIGF-ImRNA量はほとんど影響を受けないことが明らかになった。さらに、IGF-Iのレセプターの発現についてもこれらの動物で検討したところ、そのmRNAについては、むしろ、増加することが明らかになった。
脳でのアミノ酸・タンパク質代謝は、独自の制御機構をもっていると考えられているが、以上の結果は、脳において、IGF-Iおよびそのレセプター遺伝子が、動物のタンパク質栄養状態に影響を受けないもしくは極めて受けにくいかたちで発現しており、それが、autocrine/paracrine様式の調節機構でタンパク質・アミノ酸代謝を制御することによって、脳の独自性に寄与している可能性を強く示唆している。今年度はこれらの成果を踏まえて、脳・神経系の栄養現象とIGF系の動態との関連をさらに詳細に解析していくことを計画している。

  • Research Products

    (2 results)

All Other

All Publications (2 results)

  • [Publications] KIDA,S.,NOGUCHI,T.et al.: "Insulin-like growth factor-I messenger RNA content in the oviduct of Japanese quail(Coturnix coturnix japonica):changes during growth and development or after estrogen" Compt.Biochem.Physiol.109C. 191-204 (1994)

  • [Publications] KIDA,S.,NOGUCHI,T.,et al.: "Effects of insulin-like growth factor-I,estrogen,glucocorticoid and transferrin on the mRNA contents of ovalbumin and conalbumin in primary cultures of quail(Coturnix coturnix japouica)" Compt.Biochem.Physiol.(印刷中). (1995)

URL: 

Published: 1996-04-08   Modified: 2016-04-21  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi