1995 Fiscal Year Annual Research Report
水源林流域における水溶性有機物の動態と河川水への流出機構
Project/Area Number |
06454085
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
藤原 滉一郎 山形大学, 農学部, 教授 (00001503)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 冬樹 北海道大学, 農学部, 助教授 (20187230)
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Keywords | 渓流水質 / 水溶性有機物 / フミン質 / E_<260> / 水道用水 / 森林機能 / 流出解析 / 寒冷積雪地域 |
Research Abstract |
1. 主として北海道大学天塩演習林,同苫小牧演習林で継続観測を行った。天塩演習林では対象流域を拡大し,そこで降雨後の増水期や渇水期に,採水地点を数地点に増し集中を行ったが,これらのデータはまだ解析中である。 2. これまで得たデータについての解析を行った。その結果の概要は, 1)林外雨では水溶性有機酸の存在はあっても微量である。 2)林内雨(throughfall)ではその量が増し,分析に一部はかかるようになる。 3)樹幹流では著しく多くなるが,樹種によって異なる。 4)土壌O層通過した浸透水は,多量の水溶性有機酸を含む。O層より浸透水に附加されるもののと,樹幹流として地表に到達した水の成分の一部が吸着されるものがあり,O層は物質循環の上でも,水溶性有機酸の動態でも最も大きな役割を果たしている。 5)無降雨時には,渓流水中の水溶性有機酸は少ないが,降雨時には,増加する。その量は流域の地質や森林相によって異なる。しかし,表面流出(表層浸透流も含む)の役割が大きく,針葉樹林帯が多くの水溶性有機酸を流下する。 6)これらの水溶性有機酸の構造,分子量等は解明できなかった。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 柴田英昭: "森林生態系内におけるカチオン存在割合の変化に及ぼす土壌と植生の影響" 土肥講要集. 41. 207- (1995)
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[Publications] 柴田英昭: "森林生態系におけるO層のpHレジムと電荷バランスおよび紫外吸光度(E260)の関係" 土肥講要集. 41. 276- (1995)
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[Publications] 薄井伯征: "アカエゾマツ樹幹流中に含まれるH^+起源の解析" 土肥講要旨集. 42(印刷中). (1996)
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[Publications] Shibata, H.: "The role of organic horizons and canopy to modify the chemistry of acidic deposition in some torest ecosystems" Water Air and Soil Pollution. 85(印刷中). (1996)