1994 Fiscal Year Annual Research Report
近赤外分光法による木材の繊維走行ならびに含水率のインプロセス計測
Project/Area Number |
06454093
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
堤 成晃 名古屋大学, 農学部, 教授 (90023069)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 和男 愛媛大学, 農学部, 助教授 (80111839)
土川 覚 名古屋大学, 農学部, 助手 (30227417)
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Keywords | 近赤外分光法 / 木材 / 繊維走行 / 含水率 / インプロセス計測 / 拡散反射 / 指向特性 / 臨界拡散厚さ |
Research Abstract |
本研究は、木材の機械加工システムにおいてその加工条件を刻々管制しようとする場合にとくに重要な情報とみなされている含水率と繊維走行を対象とし、これらを迅速に精度良く検出する方法として近赤外分光法に着目して、系統的な実験と解析によって本法実施のための基礎試料を充足しようとするものである。研究実績の概要は以下の通りである。 1.近赤外拡散反射分布測定装置を用いて、次の条件下での木材試料の計測を行い、諸検討を加えた。 (1)含水率を系統的に変更した場合の拡散反射光・拡散透過光の3次元分布を計測し、照射波長と指向特性の関係を確認した。これによって、指向特性モデルを計算に組み入れることの妥当性が裏付けられた。 (2)照射面に対する繊維走行を系統的に変更した場合の拡散反射光・拡散透過光の3次元分布を計測し、波長に応じて指向特性が異なることを確認した。これを考慮に入れた光路モデルを構成することが重要である。 (3)試料の厚さを変更した実験を行って、いろいろな繊維走行に関する計測可能深さを確認し、次年度に予定されている高出力レーザ光を光源とする装置の設計に関する資料を得た。 2.上記の実験に供した試料の近赤外吸収スペクトルを近赤外分光分析装置によって計測し、含水率および繊維傾斜角に関する検量線を作成した。 3.計測データの計算機処理に関する検討を行い、説明変量として選択した波長の適否を計測精度の観点から判定するための基準を明らかにするとともに、説明変量が吸収スペクトルの2次微分値の場合にもっとも予測精度が高くなることなどを明らかにした。
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