1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06454101
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山口 勝己 東京大学, 農学部, 教授 (50011896)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡田 茂 東京大学, 農学部, 助手 (00224014)
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Keywords | ウシエビ / カロテノイド / アスタキサンチン / カロテノプロテイン |
Research Abstract |
東南アジア諸国で養殖された様々な体色を示すウシエビについて外骨格中のカロテノイド含量および組成を分析した。カロテノイド含量は外骨格100g当たり2.3mg〜33.1mgと幅があり、体色が濃いエビで高く、"blue"と呼ばれる体色の青いエビでは低い傾向が見られた。主なカロテノイドはアスタキサンチンで、ジエステル型、モノエステル型、遊離型の3形態が存在した。体色の濃い個体ではモノエステル型の割合が高く、アスタキサンチン以外のカロテノイドとしてβ-カロテンと4-ケトゼアキサンチンも存在した。体色の青いエビではアスタキサンチン以外のカロテノイドは検出されず、遊離型のアスタキサンチンが主成分であった。したがって青い個体の体色発現には、遊離型のアスタキサンチンの寄与が大きいものと考えられた。甲殻類の外骨格に存在する遊離型のアスタキサンチンの一部は、カロテノプロテインとして存在することが知られている。そこでウシエビの外骨格に存在するカロテノプロテインの諸性状を明らかにすることを試みた。外骨格からリン酸緩衝液により、カロテノプロテインを抽出し、イオン交換クロマトグラフィー、高速ゲルろ過により単離精製を行った。このカロテノプロテインはリン酸緩衝液中で615nmに最大吸収を持ち、濃い青色を呈した。ゲルろ過およびPAGEにより求められた分子量は約120kDaであり、SDS-PAGEにより22.4kDaおよび21.4kDaの2種のサブユニット3つずつから成ることが分かった。また、発色団として1分子中2分子の遊離型アスタキサンチンを含んでいた。
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Research Products
(1 results)