1995 Fiscal Year Annual Research Report
大区画乾田直播水田の発芽・生育の不均一性と土壌・土層構造との関係の把握
Project/Area Number |
06454104
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山路 永司 東京大学, 農学部, 助教授 (10143405)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
星野 達夫 東京大学, 農学部, 助手 (40238738)
吉野 邦彦 東京大学, 農学部, 助手 (60182804)
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Keywords | 大区画水田 / 直播栽培 / 不均一性 / 播種密度 |
Research Abstract |
平成7年度においては、発芽・生長の不均一性調査、土壌・土層構造の調査、およびライシメータ試験をいずれも継続して行った。 発芽・生長の不均一性調査では、千葉県佐倉市の直播水田における播種方法の詳細とその後の生育量そして最終的な収穫量との関係を調査した。その結果ばら蒔きの方法がヘリコプターとミスト機で異なっており、ミスト機による方が平均値からの分散が少ないことが明らかとなった。平均値は種籾の量で決まるのでそのコントロールは容易であるが、分散はコントロールが難しい。しかし分散が大きいと密な部分と疎な部分が生じてしまい、疎の部分の収量が低下するため、これが大きな課題である。 土壌・土層構造の調査では、イネの発芽・生長に関連すると思われる土壌物理性・化学性(肥沃度)・均平度などを調査した。その結果、土の堅さが根の伸長に影響を与えていることが明らかとなった。したがって耕起や代掻きも直播において重要な要因である。 ライシメータ試験では播種密度と生育との関係を明らかにした。その結果、種籾の間隔が2〜20cmの範囲内では、明確な差がでないことを追認した。土壌水分量や湛水深に変化をつける実験はライシメータではコントロールが困難なため、ポット栽培に切り替えた。とくに発芽試験では、再現性に難は残るものの最適発芽条件と思われる範囲が存在していた。 以上をまとめると、粗密に関わらず有効茎数および穂数の差は少ないが、疎の場合に分けつが促進されるといってもそれには限りがあるため、あまりに疎であると単位面積あたりの収量は低下する。従って、ばらつきを抑えた播種方法と均質な土壌・土層管理が直播において重要であることを明確にした。
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