1995 Fiscal Year Annual Research Report
メタン発酵リアクターの菌体濃度測定法の確立と分解速度の高効率化
Project/Area Number |
06454107
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
前川 孝昭 筑波大学, 農林工学系, 教授 (40015665)
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Keywords | 補酵素F_<420> / H_2 / CO_2資化性メタン菌 / 酢酸分解系メタン菌 / メタン生成速度 / 褪色 |
Research Abstract |
基質制限培地とHRT/SRTと制御したCSTRメタン発酵装置の基質を制御した培養を行って酢酸分解菌、CO2/H2合成菌濃度の測定法を確立するために、ATP濃度、F420濃度を測定する方法を確立した。これはメタン発酵リアクターの高効率化を図るために重要な測定方法である。さらに、菌の活性を明確にするために位相差顕微鏡(現有)、落射蛍光装置(本年度購入)及び画像解析装置(現有)により、F420補酵素により発生する蛍光濃度がメタン発酵の活性の指標となり得るかどうか検討した。メタン菌の蛍光は照射する励起光の影響を受け、褪色する現象が見られたが、これは励起光照射の影響の他に、サンプリング時の酸素暴露の影響も否定できないことがわかった。この褪色現象は著しい場合もあり解明が必要となった。従って来年度は装置を改良し、嫌気条件を保ちリアルタイムでメタン菌の蛍光濃度を計測できるシステムを構築する。そしてこの装置を用いて、メタン菌螢光の褪色現象の解明、そしてメタン菌螢光濃度とメタン菌菌体濃度、さらに未着手のNADH濃度との関連について検討する。
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[Publications] 張,振亜・前川孝昭: "CO_2/H_2合成系馴養メタン菌の栄養源の最適化による高効率メタン発酵に関する研究" 農業施設. 25. 43-50 (1995)
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[Publications] 井原一高・前川孝昭: "画像処理によるメタン菌計測法の開発" 平成7年度農業施設学会大会講演要旨. 456-457 (1995)