1994 Fiscal Year Annual Research Report
シングルローカスVNTRマーカーによる黒毛和種の育種改良
Project/Area Number |
06454116
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
辻 壮一 神戸大学, 農学部, 教授 (10031220)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
万年 英之 神戸大学, 農学部, 助手 (20263395)
向井 文雄 神戸大学, 農学部, 助教授 (50093323)
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Keywords | 黒毛和種 / VNTR遺伝子座 / マーカー遺伝子 / 反復配列 / クローニング |
Research Abstract |
黒毛和種の有効活用を図るため,肉質の優れている但馬牛の集団を対象に,種々の集団遺伝学的分析を行ってきた.その分析にDNA多型マーカーを加えることは経済形質の分析には不可欠である.そこで,本研究では黒毛和種を対象として,ミニサテライトやミクロサテライト遺伝子座等のシングルローカスVNTRマーカー遺伝子座のクローニングを行い,形質選抜のマーカーとして,利用しようとしている. 本年度は先ずミニサテライト遺伝子座のクローニングを行った.ウシのコスミドゲノムライブラリーより,ミニサテライト反復配列33.15をプローブとしてスクリーニングを行った.3,000個のコロニーから20個のポジティブ・クローンを得た.このクローンよりコスミドDNAを精製した.サザン・ブロティングの結果,ポジティブ・フラグメントを持つものは17個であった.それらのフラグメントサイズは1kb,2kb,4kb,6kb等の小さなものから2kbの大きさのものまで様々であった.これらのポシティブ・フラグメントを用いて,制限酵素断片長多型の分析を行った結果,極めて多型頻度の高いVNTR遺伝子座が数個発見された.その結果,この方法によりVNTR遺伝子座のクローニングが可能なことが示され,今後YNZ22等,別のプローブを用いたクローニングに道が開かれた. 次に,ミクロサテライト遺伝子座のクローニングではミュータジェネシスの変法を用いて黒毛和種のゲノム・ライブラリーから(GT)nの反復配列のクローニングを行った.現在,81個のポジティブ・クローンを得ており,その何れもが(GT)nの反復配列を持つ遺伝子座であることが確認された.この内,2つについては多型が検出されている.
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[Publications] Tsuji,S.,: "Evolutionary relationships of lactate dehydrogenase(LDHs)from mammals,birds,amphibian,fish,barley,and bacteria:LDH cDNA sequences from" Proc.Natl.Acad.Sci.,USA. 91. 9392-9396 (1994)
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[Publications] Mannen,H.,: "Identification of sublines of inbred strains of mice and assessment of genetic relationships between sublines or substrains." Experimental Animals. 43. 521-526 (1994)