1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06454123
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
佐藤 英明 東京大学, 医科学研究所, 助教授 (80093243)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
豊田 裕 東京大学, 医科学研究所, 教授 (90050418)
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Keywords | 卵母細胞 / 卵子形成 / 卵胞閉鎖 / 細胞死 / 血管形成 |
Research Abstract |
(1)卵母細胞(卵胞)の選択的形成の制御機構 a)EGFの血管増殖作用を増強させるoGAGの単離し、ヒアルロン酸様因子と同定した。 b)卵胞液から卵丘細胞間質の発達とGAGの蓄積を促進する低分子因子を分離した。本因子はプロテアーゼにより部分的に活性を消失する熱にきわめて安定な因子で卵丘細胞に直接働く。本因子はすべての卵胞に存在するが、卵丘細胞間質の発達やGAGの蓄積は選択的形成を進める卵胞においてのみ観察されるので、本因子の作用機序の解明において選択の鍵を握る機構が明らかにされると期待している。 c)卵母細胞の選択的形成と血管網の相関について組織学的に解析し、卵胞構造の形成過程や卵母細胞が直径30〜40μmを越えて発育する過程で、血管網の分布が特に大きな役割を果たしていることを明らかにした。 d)選択的に形成された卵胞は最終的に排卵に至り、黄体を形成するが、差引ハイブリダイゼーション法により、機能黄体で発現する遺伝子を分離した。特にコラ-ゲナーゼインヒビター遺伝子にホモロジーの高い遺伝子が同定された。 e)卵胞周囲へ伸展する血管網を解析するために、レクチンアンジオグラフィー法を開発し、組織の構造と対応させて血管網を三次元的に観察することを可能にした。 (2)卵母細胞の死滅の制御機構 a)ブタの卵母細胞の死滅がcAMP誘導体により促進されることを明らかにするとともに、卵胞液から分離・精製したGAGがdbcAMPにより促進される卵母細胞の死滅を抑制することを明らかにした。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] 佐藤英明: "Glycosaminoglycaus prevent induction of fragmentation of porcine oocvfes stimulated by dbcAMP" Cell Stracture and Function. 19. 29-36 (1994)
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[Publications] 佐藤英明: "The effect of pig follicular fluid fractions on cumulus expausion and male pronacleus formation in porcine oocyfes" Journal of Reproduction and Ferfility. 101. 667-673 (1994)
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[Publications] 佐藤英明: "Structural changes in the oviductal wall during passage of unfertilized cumulus-oocyte cowplexes in mice" Anafomical Record. 241. 205-210 (1995)
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[Publications] 佐藤英明: "Morphological evaluation of microvascular networks and angiogenic factors in the selective growth of oocyte and follicles" Acta Anatomica. 149(印刷中). (1995)
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[Publications] 佐藤英明: "卵子の形成と死滅の制御因子" 蛋白質核酸酵素. 39. 62-65 (1994)
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[Publications] 豊田 裕: "Association of P34^<cdc2> and cyclin Blduring meiotic maturation in porcine oocytes" Developmental Biology. 165(印刷中). (1994)
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[Publications] 佐藤英明: "新農学シリーズ・家畜繁殖" 朝倉書店, 173 (1994)
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[Publications] 佐藤英明: "動物生産学概論" 文永堂(印刷中), (1994)