1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06454159
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
田中 利男 三重大学, 医学部, 教授 (00135443)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
向井 淳 三重大学, 医学部, 助手 (70263019)
松島 聡 三重大学, 医学部, 助手 (50252367)
中 充子 三重大学, 医学部, 助手 (10093139)
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Keywords | 白血球 / 白血球活性化因子 / 細胞内情報伝達 |
Research Abstract |
白血球(好中球、好酸球、好塩基球、リンパ球、単球)は、免疫アレルギー、炎症、細胞障害などに関与し、生体防御機構の中心的細胞であるばかりでなく種々の病態において重要な役割を果していることは明らかである。しかしながら、これらの病態に対する治療薬の開発は現在なお不十分な状況にある。その主な理由の一つに白血球活性化の分子機構に関する研究成果が不足しており、新しい治療薬開発のための基礎的知見が不十分であることが関係していると思われる。そこで、我々は従来より、白血球の新しい内因性活性化因子を検索してきたが、最近新しい白血球活性化因子を発見し、単一バンドに精製し、部分一次構造を解析した。本年度の成果としては(1)新しい白血球活性化因子の精製法を確立し大量生産が可能となった。(2)この新しい活性化因子に対する抗体を作製し、免疫学的定量法を確立した。(3)精製した新しい白血球活性化因子の分子構造・活性相関の検討を進めている。すなわち、活性化因子をプロテアーゼにより限定分解し、フラグメントを分離・精製し、それぞれの活性化能を測定し、活性部位の解明を試みている。以上本研究は当初の予定どうり進行しており、白血球活性化の分子機構における新しい研究領域を創造することになるだけではなく、新しい治療薬開発のための基礎的成果が期待される。
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