1994 Fiscal Year Annual Research Report
タンパク質のミトコンドリア局在化の分子機構とミトコンドリア病
Project/Area Number |
06454180
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
森 正敬 熊本大学, 医学部, 教授 (40009650)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寺田 和豊 熊本大学, 医学部, 助手 (00253724)
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Keywords | ミトコンドリア / タンパク質前駆体 / Hsp70 / Hsc70 / オルニチントランスカルバミラーゼ / サイトソル因子 |
Research Abstract |
ミトコンドリアタンパク質の大部分はサイトソルでN末端に延長ペプチド(プレシークエンス)を持つ前駆体として合成され、その後ミトコンドリアに移行して成熟タンパク質に転換される。サイトソルで合成された前駆体が高等動物のミトコンドリア膜を認識するためには、前駆体のプレシークエンスに加えて、サイトソル中のHsp70およびその他の因子が必要である。酵母ではHsp70(Ssalp-4p)について詳細な解析がなされている。一方、高等動物におけるHsp70の役割は必ずしも明らかではない。 今回、高等動物のHsp70ファミリーの1つであるHsc70に特異的なモノクローナル抗体(1B5)を用いて、ラットオルニチントランスカルバミラーゼ(OTC)前駆体のラットミトコンドリアへの取り込みにHsc70が果たす役割を検討した。まず、ウサギ網状赤血球ライセ-ト中のHsc70を1B5モノクローナル抗体によって除去した後、in vitro翻訳を行い、ミトコンドリアへの取り込みを調べたところ、コントロールに対して取り込みが1/4に低下した。この低下は、翻訳前に精製したマウスHsc70を再添加することによって回復したが、翻訳後の再添加では無効であった。さらにライセ-ト中における膜透過可能な前駆体タンパク質の半減期を調べたところ、Hsc70の有無によって大きな違いはみられなかった。現在OTC以外の前駆体タンパク質を用いて同様の実験を行っている。
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