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1995 Fiscal Year Annual Research Report

サイトカイン産生の解析による産業化学物質の皮膚感作性の評価

Research Project

Project/Area Number 06454230
Research InstitutionKagoshima University

Principal Investigator

松下 敏夫  鹿児島大学, 医学部, 教授 (10022790)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 青山 公治  鹿児島大学, 医学部, 講師 (70117472)
Keywords産業化学物質 / 接触感作性 / 皮膚アレルギー / サイトカイン / mRNA / RT-PCR / 評価法
Research Abstract

サイトカイン産生の解析による産業化学物質の皮膚感作性の評価法を確立するために、我々は、皮膚感作性物質であるOXAZ、PCLとDNCBを用いて、アレルギー性皮膚炎マウスを作成した。アレルギー性皮膚炎の感作段階および誘発段階において、当該マウスの皮膚、リンパ節と脾臓とのIL-2、IL-4、IL-5、IL-10、IL-12p35、IL-12p40、IL-13とIFN-γのmRNA発現は、定性的または定量的RT-PCR法で検討された。また、これらのサイトカインのmRNA発現については、刺激性皮膚炎とアレルギー性皮膚炎との相違をも比較した。その結果、感作段階では、DNCBおよびOXAZで感作したマウスのリンパ節においては、Th1細胞に関連したIL-2、IL-12とIFN-γのmRNAのみならず、Th2細胞サイトカインであるIL-4、IL-5、IL-10とIL-13のmRNAも強く発現したが、対照およびSDS処理群のマウスでは弱いIL-2、IL-4、IL-10、IL-12とIFN-γのmRNAしか検出しなかった。これらのサイトカインの中で、特にIL-2、IL-4、IL-12とIFN-γのmRNA発現が他のサイトカインより強かったことが明らかにされた。また、OXAZで感作したマウスはDNCBで感作したマウスより強い誘導作用を示している。他方、誘発段階では、アレルギー性皮膚炎のマウスにおいてその脾臓のIL-12p40とIFN-γのmRNA発現は対照マウスより高かったが、他のサイトカインは両者野間には差が無かった。また、刺激性皮膚炎と対照群との間には脾臓のサイトカイン発現の差異を認めなかった。しかし、脾臓と異なり、皮膚の場合には正常マウスでは弱いIL-2mRNA、IL-10とIL-12だけを検出したが、アレルギー性皮膚炎のマウスではIL-2、IL-4、IL-12、IL-13とIFN-γのmRNAが特異的に強く発現された。特に、顕著なのはIL-2、IL-4、IL-12p40とIFN-γのmRNAであった。また、弱いIFN-γmRNAの誘導は刺激性皮膚炎の皮膚でも認められた。これらの績を纏めてみると、マウスではTh1およびTh2細胞の両方はアレルギー性接触皮膚炎の発症に関与すると示唆している。また、感作段階のリンパ節と誘発段階の皮膚とのIL-2、IL-4、IL-12p40とIFN-γのmRNAを同時に解析することは皮膚感作性の産業化学物質の同定および刺激性物質との区別にとって有用だろうと考えている。

  • Research Products

    (3 results)

All Other

All Publications (3 results)

  • [Publications] Baohui Xu et al: "Model for evaluating cross-sensitivity of DNBS with DNCB using hapten-stimulated in vitro interleukin-2 productionby murine lymph node cells" Bull Environ Contam Toxicol. 55. 789-795 (1995)

  • [Publications] 松下敏夫 他: "職業性アレルギー疾患の発症機序とその予測" 産業医学レビュー. 7. 177-199 (1995)

  • [Publications] Baohui Xu et al: "RT-PCR analysis of in vivo cytokine profiles in murine allergic contact dermatitis to DNCB" Toxicol Methods. 6. 23-31 (1996)

URL: 

Published: 1997-02-26   Modified: 2016-04-21  

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