1994 Fiscal Year Annual Research Report
虚血性心疾患(突然死を含む)の発生率と致命率の推移と発症要因に関する研究
Project/Area Number |
06454236
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
豊嶋 英明 新潟大学, 医学部, 教授 (10023657)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
和泉 徹 新潟大学, 医学部, 助教授 (80143775)
宮西 邦夫 県立新潟女子短期大学, 生活科学科, 助教授 (70018836)
林 千治 新潟大学, 医学部, 助教授 (60198843)
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Keywords | 突然死 / 急性心筋梗塞 / 発症登録 / 発生率 / アンケート調査 / ストレス / 性格 |
Research Abstract |
【目的】急性心筋梗塞(AMI)・突然死(SD)の発症者の登録システムを構築し、その登録の把握率を検討した。同時に、登録されたAMI・SD症例の発症前の日常生活歴の記述疫学的特徴を検討した。【方法】新潟県新潟市と長岡市在住の15-65歳の住民を対象として、両市の開業医、病院からAMI・SD発生の通知を受け、カルテ調査を行い確実な例を登録した。別に、死亡小票の閲覧調査により、両市のSD例を抽出した。登録された本人または、遺族に対して、発症1〜2ヶ月後に電話でアンケート調査を行い、発症前のストレス、性格に関する情報を得た。 【結果と考察】平成6年4月から11月までに登録した、発症24時間後生存したAMIは、44例(平均55±8歳、37-65歳、男性91%)、SDは、42例(平均52±11歳、27-65歳、男性69%)であった。同時期の死亡小票調査で得られた、SDは、99例(平均54±9歳、27-65歳、男性73.7%)であった。なお、登録された42例のSD中7例は、死亡小票からはSDから漏れ落ちる例であった。したがって、死亡小票調査からSDと判定された例に関する限り、登録された35例の登録率は、35/99(35%)であった。今後、この登録率を上げるために、本研究の周知に努めると同時に、現在登録漏れ症例の追加調査を行っている。また、登録された86例のうち、AMI33例・SD32例の合計65例(76%)で同意を得て、電話アンケート調査を行った。その結果、「患者さんは、競争心が強く、野心に満ち、攻撃的で、何事にも性急であったと思いますか」の問いに対して、はいと回答した例は、(AMI45%,SD13%,有効回答者数に対する割合、以下同」であった。また、「発症1週間以内に精神的な疲労、悩み」があったと回答した例は、(AMI27%,SD16%)であった。今後、症例を蓄積すると同時に健常対照群を設定し、分析を行う予定である。
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