1994 Fiscal Year Annual Research Report
PTCA後の再狭窄にエンドセリンおよびその受容体遺伝子の発現が関与する(免疫組織ならびにin situ hybridisationを用いたneointimal hyperplasiaのタカニズムの解明)
Project/Area Number |
06454289
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
藤原 久義 岐阜大学, 医学部, 教授 (80115930)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
由井 芳樹 京都大学, 医学部, 助手 (20158330)
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Keywords | PTCA / DCA / intimal hyperplasia / endothelin‐1 / ET‐1 m‐RNA / in situ hybridization |
Research Abstract |
PTCA後の再狭窄の成因である平滑筋由来のneointimal hyperplasiaに内因性endothelinおよびendothelin A receptorが関与するか否かを明らかにするために以下の実験を行った。 1.ヒトの冠動脈by pass術時に得られたinternal mammary arteryを対象にendothelin A receptorのmRNAのcDNAを作製し、in situ hybridizationを行った。その結果、endo‐thelin A recepterのmRNAはどの動脈壁の中膜平滑筋においても発現していた。しかし、動脈硬化部位の肥厚した内膜では内腔側1/2の平滑筋のみにendothelin A receptorのmRNAの強い発現がみられた。肥厚した内膜の増殖細胞が平滑由来であることはヒト平滑筋に対するmonoclonal抗体で免疫染色を行い、確認した。以上より、ヒト動脈硬化部位の内膜平滑筋細胞の増殖、すなわちintimal hyperplasiaにendothelinおよびendothelin A receptorが関与することが明らかとなった。 2.ヒト冠動脈狭窄に対し、directional coronary atherectomyを行い、採取した冠動脈組織に対し、endothelinに対するmonoclonal抗体を用いて免疫組織学的に検討した。その結果、冠動脈の内皮細胞にendothelinの発現がみられた。しかし、endothelin A receptorのmRNAのcDNAを用いてin situ hybridizationを試みたが、結果はネガティブであった。このことはneointimal hyperplasiaを来した冠動脈硬化層にendothe‐lin A receptorが存在しないというよりは、directional coronary atherectomyという方法によるantifactの可能性が考えられ、今後さらに検討する必要がある。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Hasegawa K et al: "endothelin‐1‐selective receptor in the arterial intima of patients with hypertension" Hypertension. 23. 288-293 (1994)
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[Publications] Inada T et al: "increased levelc of endothelin‐1 in plasma and heart tissue of cardiomyopathic syrian hamsters" Circukation. 90. I‐260 (1994)