1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06454319
|
Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
新村 眞人 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (00010190)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
峰咲 幸哲 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (40229779)
稲葉 義方 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (60184727)
本田 まりこ 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (20100919)
|
Keywords | レックリングハウゼン病 / 神経線維腫症 / 母斑症 / 優性遺伝 / 神経鞘腫症 / 遺伝子 |
Research Abstract |
神経線維腫症には幾つかの病型がみられるが、古典的レックリングハウゼン病は神経線維腫症1(neurofibromatosis1, NF1),両側性聴神経腫瘍を有するものはNF2と分類されている。NF1の遺伝子は1990年にクローニングされ、その後に全塩基配列が明らかにされた。NF1遺伝子には59のエクソンがある。われわれにはこれら全てのエクソンについて、特異的プライマーを設定してPCR法を行い、さらに21M13、M13RP1ユニバーサルプライマーを用いてsize-sift assay,SSCP法、magnetic beadsを利用したdirect sequence法で遺伝子変異の解析を行った。患者本人の承諾を得た上で、20例のNF1患者の遺伝子の検索を行ったが、10例に変異が認められた。10例では変異を見いだすことができなかったが、これは遺伝子が約350kbpと巨大なためであり、さらにイントロンを含めた検索を行う必要がある。一方、NF2の遺伝子は1994年にクローニングされ、22q12に坐位することが明らかになった。われわれは聴神経腫瘍がみられず、皮膚や脊髄などに神経鞘腫が多発する疾患(神経鞘腫症)について、患者本人の承諾の上でsouthern法で検索したところ、NF2遺伝子を含むプローブで神経鞘腫の7例中3例に対立遺伝子の欠失を認めた。さらに欠失の認められた神経鞘腫症3例のうち2例にgerm lineにもNF2遺伝子の変異がみられ、神経鞘腫症はNF2と同一疾患であると結論した。
|
Research Products
(4 results)
-
[Publications] 新村眞人: "レックリングハウゼン病" 日臨皮会誌. 43. 15-18 (1995)
-
[Publications] 本田まりこ、新村眞人: "神経線維腫症" 実験医学. 12. 739-745 (1994)
-
[Publications] Sawada. S, Niimura. M et al.: "Molecular genetic analysis of the von Recklinghausen neurofibrohatosh gene using PCR-SSCP menthol" J. Dermatol. 21. 294-300 (1994)
-
[Publications] 本田まりこ: "神経鞘腫症の遺伝子解析" 臨床皮膚科. 49. 107-114 (1995)