1995 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子組み込み技術のハイブリッド型人工血管への応用に関する基礎研究
Project/Area Number |
06454361
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
宮田 哲郎 東京大学, 医学部(病), 助手 (70190791)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 紀 東京大学, 医学部(病), 助手 (40170724)
岩本 愛吉 東京大学, 医科学研究所, 教授 (10133076)
|
Keywords | 遺伝子治療 / retrovirus / adenovirus / thrombomodulin / ハイブリッド型人工血管 / 血管内皮細胞 / 小口径人工血管 / tissue plasminogen activator |
Research Abstract |
(1)retrovirus vectorによる遺伝子導入 b-galactosidase、thrombomodulin、tissue plasminogen activatorの遺伝子を用い、1)LTRをpromotorとするもの、2)virusの内部にCMVのenhancerとa-globinのpromotorを持つもの、の2種類のvectorと、producerの組み合わせでtransduction efficiencyを高くする試みを繰り返し、3T3細胞ではほぼ100%のtransduction efficiencyを達成できたが、血管内皮細胞の場合は20%が最高だった。これは我々の人工血管開発の為には低すぎたので、以降遺伝子導入効率の高いadenovirus vectorを用いての研究を開始した。 (2)adenovirus vectorによる遺伝子導入 b-galactosidase、thrombomodulin、tissue plasminogen activatorを組み込んだadenovirus vectorを作成した。ヒト血管内皮細胞に感染させたところ、in vitroで100%の細胞に遺伝子を組み込むことができ、MOI30及び感染後48時間で発現はMaxであった。thrombomodulin、tissue plasminogen activatorを導入したヒト血管内皮細胞を用いてハイブリッド型人工血管の作成を試みたところ、in vitroで内腔の内皮細胞が通常の1000倍もの機能を持つハイブリッド型人工血管を作成することができた。(日本外科学会発表予定) (3)adenovirus vectorによる遺伝子導入in vivo実験 イヌを用いて実験を行った。遺伝子導入した自己内皮細胞を用い人工血管を作成し、腸骨静脈に移植する実験を現在行っている。
|