1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06454369
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
杉町 圭蔵 九州大学, 医学部, 教授 (00038762)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
副島 雄二 九州大学, 医学部, 医員
西崎 隆 九州大学, 医学部, 助手 (70253416)
矢永 勝彦 九州大学, 医学部, 助手 (70220176)
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Keywords | 心停止ドナー / 肝臓移植 / 温虚血 |
Research Abstract |
心停止ドナーからの摘出肝の評価のため、食用豚肝移植モデルにおいて保存液にEuro Collins液・リンス液に4℃乳酸加リンゲル氏液を用い実験群を次の2群に分けた。通常の肝移植群(コントロール群)とドナーを脱血させ心停止後にin situにて30分間温虚血を負荷した群(温虚血群)で、我々がこれまで報告してきた肝血管床内保存液中及び血中のviability判定指標を用い肝細胞機能・内皮細胞機能・Kupffer細胞機能をそれぞれ評価したが、後者においてはgraftのviabilityの著明な悪化を認めたのみならず、レシピエントが再潅流後2時間以内に急速な血圧の変動をきたし、全例耐術できずに死亡した。 今後は、心停止後の温虚血時間を調節し、viabilityが維待できる最長温虚血時間を確認するとともに、blood rinse等を使用し最適なリンス法を決定する予定である。またviability改善を目的としてドナーに対し心停止前から、門脈血流を増加させる効果を持つPGI2やトロンボキサン合成酵素阻害剤で我々が、ラット肝潅流モデルにおいてグラフトのviabilityを改善することを報告したOKY-046(Transplantation 58;768-773:1994)などの薬剤を投与した群を追加する予定である。
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