1994 Fiscal Year Annual Research Report
体外循環時のサイトカイン及び接着因子による組織障害発生メカニズムの解明
Project/Area Number |
06454402
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
安井 久喬 九州大学, 医学部, 教授 (20089923)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中島 淳博 九州大学, 医学部, 助手 (10260704)
益田 宗孝 九州大学, 医学部, 助手 (10190365)
真弓 久則 九州大学, 医学部, 講師 (10181819)
居石 克夫 九州大学, 医学部, 教授 (70108710)
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Keywords | 体外循環 / 体外循環後症候群 / 組織因子 / サイトカイン / Interleukin-1 receptorantagonist / Argatroban / Rabbit |
Research Abstract |
本年度はウサギ体外循環モデルの作成し,組織学的検討を行った. 以下に示す3群を作成し,3群間にて比較検討を行った.体外循環は脱血兎2羽を用い全血充填にて1時間行い、体外循環終了3時間後,肺,肝臓,脾臓,腎臓の組織を採取し,各種組織染色を行った.なお体外循環中の抗凝固療法は,ヘパリンを用いて行った. 1群:右房脱血,肺動脈遮断,大動脈送血,常温完全体外循環群 2群:左室脱血,左大腿動脈送血,動脈-動脈間部分体外循環群 3群:選択的抗トロンビン剤Argatroban持続投与(60γ/kg/min)、右房脱血,肺動脈遮断,大動脈送血,常温完全体外循環群 上記3群を各6Nづつ作製し,各群間の比較を行ったところ,体外循環前後の肺血管抵抗変化において,3群(Argatroban投与群)にて体外循環終了3時間後の血管抵抗の上昇が有意に抑えられ,また肺内顆粒状好酸球の集簇および微小血栓形成は1群>2群>3群の順位にて抑制されていた.組織因子(tissuefactor)は,体外循環終了後3時間の時点にて肺血管内皮細胞、顆粒状好酸球、肺胞マクロファージに発現を認められ,また,肝内血管内皮およびクッパー細胞にも発現していた.Interleukin-1 receptor-antagonistは,顆粒状好酸球,肺胞マクロファージおよび肝クッパー細胞に発現を認めた。主観的には各群間の発現量に有意さを感じたが,発現細胞数において上記3群間に明らかな有意さを認めることができなかった.そのため組織中のm-RNA発現量をNorthern Blot法にて測定する必要が生じ,現在定量中である.
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