1995 Fiscal Year Annual Research Report
癌性MRP-1(CD9)の構造解析とその制御による転移の抑制
Project/Area Number |
06454405
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Research Institution | Tazuke Kofukai Medical Research Institute |
Principal Investigator |
三宅 正幸 財団法人田附興風会, 医学研究所・第5研究部, 部長 (90250076)
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Keywords | MRP-1 / CD9 / 肺癌 / 乳癌 / 転移 / 予後 / 再発 |
Research Abstract |
これまでの基礎実験の結果が,臨床データと相関するかどうかを乳癌症例を用いて検討したところ,乳癌患者の病期は,MRP-1/CD9の発現度とよく逆相関していたため,109例のIIIb期までの術後肺癌症例を用いて,retrospective studyを行った.方法としては,quantative reverse transciptase PCR(RT-PCR)を用いてmRNAのレベルでMRP-1/CD9を評価した.対象群は1991年1月から1992年12月までの北野病院胸部外科及び大阪府立成人病センター外科で切除された症例である.その結果,MRP-1/CD9減弱群は現時点での全生存率が34.9%であるのに対して,保持群では62.3%と高値を示した.MRP-1/CD9減弱群は有意に予後不良であった(p<0.001).このことは特に肺腺癌症例で著明で,減弱群では全生存率が26.0%であるのに対して,保持群では55.4%であり,MRP-1/CD9減弱群は有意に予後不良であった(p<0.001).Coxの比例ハザードモデルで解析を行った結果,MRP-1/CD9の減弱は,N因子に次いで有意な独立した予後不良因子であることが判明した.また,同時に行ったDNAシークエンスで143番目及び163番目のコドンがAからGに置換されることがあるが判明した.アミノ酸配列ではそれぞれLYSからARG,ASNからASPであった.これらの意味については現在検討中である.
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Miyake M. et. al.: "Motility related protein-1(MRP-1/CD9)expression:Inverse correlation with metastases in breast cancer." Cancer Research. 55. 4127-4137 (1995)
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[Publications] Higashiyama M., et. al.: "Reduced motility related protein-1(MRP-1/CD9)gene expression as a factor of poor prognosis in non-small cell lung cancer." Cancer Research. 55. 6040-6044 (1995)
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[Publications] Miyake M., et. al.: "Motility Related Protein-1(MRP-1/CD9)Reduction as a Factor of Poor Prognosis in Breast Cancer." Cancer Research. 56. (1996)