1994 Fiscal Year Annual Research Report
微小循環における血管内皮,神経,血液細胞の機能-低酸素・アシドーシスの影響-
Project/Area Number |
06454440
|
Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
福田 悟 新潟大学, 医学部, 助教授 (30116751)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
富士原 秀善 新潟大学, 医学部, 助手 (20251803)
津久井 淳 新潟大学, 医学部附属病院, 助手 (20242422)
|
Keywords | 微小血管 / 内皮 / 神経 / 血液細胞 / 低酸素 / アシドーシス |
Research Abstract |
平成5年度では,脳微小血管(50〜200μm)の血管径の測定方法の確立であった。微小血管径測定方法での問題は(1)購入したマイクロパ-フュージョンシステムのバス容量が30mlと大きく,温度を一定にできなかった。従来のこのシステムを用いた文献では,温度を一定にするため流量40〜100ml/minで血管外灌流する文献がほとんどで,温度の記述に関しては曖昧なものが多い。われわれも高流量で灌流したが,バス内温度分布は最大と最低の差が2度と恒温を得ることができなかった。このため,血管バス容量を3mlと小さくし,購入したバスの改造を行った。その結果,血管外灌流量は5ml/minと小さくでき,バス内温度を37.0±0.2℃と一定にできた。(2)血管内灌流の問題点.ガラスキャピラリーの作成は,プラーでガラス管を引き先端をガラス砥石にて研磨するが,その先端径が極めて小さく,先端径が一定のガラス管を作成することは極めて困難であった。従って,血管内圧を一定にした場合,実験のたび毎に一定流量になるように調節することは極めて困難であった。そのため,血管内を一定流量で灌流することはやめ,一方はガラスキャピラリーに接続して圧サーボコントロールにて圧を一定にし,他端は盲端とすることにした。(3)灌流液からの気泡発生は,灌流液を加温することにより減少したが,他の問題は経壁電気刺激を行って神経刺激を行う際に発生する電気分解による気体発生であった。これは,刺激電極表面を大きくすることにより軽減できた。以上の問題点を踏まえ,ラット微小血管に対するプロスタグランディンF_<2α>およびセロトニンに対する反応を検討した。また,内皮に対する反応はブラジキニンにより弛緩反応が見られた。神経に対しては,経壁電気刺激を行い,ラット脳微小血管では拡張神経が存在が認められた。以上より微小血管の血管径測定方法が確立した。
|
Research Products
(1 results)