1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06454465
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
川名 尚 東京大学, 医学部(分), 教授 (90010272)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 栄 国立予防衛生研究所, 部長 (40072938)
小泉 佳男 東京大学, 医学部(分), 助手 (90240720)
佐藤 洋一 東京大学, 医学部(分), 助手 (00235417)
加藤 賢朗 東京大学, 医学部(分), 講師 (00185878)
小島 俊行 東京大学, 医学部(分), 講師 (90153535)
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Keywords | 母子感染 / ハイリスクグループ |
Research Abstract |
1.妊婦におけるトキソプラズマ抗体の保有率 (1)IgG抗体 妊婦300例について、ELISA法によりIgG抗体を検出した。27例(9.9%)に陽性であり、残りの237例(90.1%)は陰性であった。陰性群は、妊娠中に初感染のリスクがある。 (2)IgM抗体 妊婦300例につき、ELISA法によりIgM抗体の検出を行った。2例に疑陽性があったが、残る298例は陰性であった。妊娠中の初感染はみられなかった。 2.妊婦におけるサイロメガロウイルス抗体の保有率 (1)IgG抗体 妊娠300例につき、ELISA法によりIgG抗体を検出した。248例(82.7%)が陽性であったが、残りの52例(17.3%)は陰性であった。これらの陰性例は、妊娠中の初感染のハイリスク群である。従来、本邦の妊婦では95%が抗体陽性であると云われてきたが、今回のデータでは、それが82.7%と低下していることが明らかになった。 (2)IgM抗体 妊婦300例について、IgM抗体を検出した所、4例に疑陽性者があったが、296例は陰性であった。 今回の研究により初感染のハイリスク群としてのトキソプラズマとサイトメガロウイルスの抗体陰性者が、それぞれ90.1%と17.3%あることが明らかになった。
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[Publications] 加藤賢朗,川名尚: "風疹抗体検査-その意義と数値の解釈" 周産期医学. 24. 1071-1075 (1994)
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[Publications] 小島俊行,他: "多胎妊娠の管理" 産科と婦人科・別刷. 61. 1315-1320 (1994)
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[Publications] 川名尚,小池貞徳: "性感染症(STD)" 日本産科婦人科学会雑誌. 46. 843-854 (1994)
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[Publications] 小島俊行,川名尚: "C型肝炎ウイルス(HCV)抗体陽性妊婦" 産婦人科の実際. 43. 1061-1064 (1994)
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[Publications] 川名尚,小島俊行: "産道感染と帝王切開" 産婦人科の実際. 43. 567-571 (1994)