1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06454492
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
野村 恭也 昭和大学, 医学部, 教授 (30009948)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大氣 誠道 昭和大学, 医学部, 助手 (90245845)
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Keywords | アルゴンレーザー / 半規管 / 半規管分断術 / めまい治療 |
Research Abstract |
アルゴンレーザーを骨半規管に照射した際の膜半規管に対する影響をみるため、モルモットを使用して実験を行った。ネンブタール麻酔後に中耳胞を開放し、前,外側,後半規管を露出し、アルゴンレーザーを中耳より照射した。 一回の照射は1.0〜1.5ワット、0.5秒で、使用したプローブは径200μmであった。プローブを骨面1mm以内に接近させて照射した。 レーザー照射直後、背面には黒く焼灼された丸い点(径約300μm)tがみられた。 組織学的にみると骨壁は炭化し周囲に透明な部分がみられた。膜半規管は著しく収縮しており、周囲のtrabecular meshは消失していた。数週間を経過すると半規管の腔内に線維化が生じ、照射部位に近い部分から骨化がすすんでゆき、約5週間ぐらいで腔は完全に骨化により閉塞した。 この変化は三半規管すべてに共通していたが、膨大部全体が骨化するか否かは明らかでない。 半規管を途中で部分的に閉塞させる方法として手術的に痩孔を作成し筋膜などで閉塞する方法がある。これはcanal pluggingとよばれるがかならずしも安全とはいえない。アルゴンレーザーを用いた場合は骨半規管そのものを直接触れることがないため、簡単かつ安全に半規管を閉塞させることができることが判明した。 ヒトの手術においては骨半規管は厚いために、動物のように簡単には行えないが、少し骨壁を削除してblue lineを出すことにより、動物と同様の出力、照射時間で同様の病変をつくることが期待できる。
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Research Products
(1 results)