1994 Fiscal Year Annual Research Report
口腔感染症における嫌気性菌の役割-Prevotella intermedia細胞表層構造の画像計測-
Project/Area Number |
06454516
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Research Institution | Osaka Dental University |
Principal Investigator |
佐川 寛典 大阪歯科大学, 医学部, 教授 (70066984)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾上 孝利 大阪歯科大学, 医学部, 講師 (90098012)
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Keywords | Prevotella intermedia / 細胞表層構造 / 電子顕微鏡 / 凍結置換法 / デジタル画像計測 |
Research Abstract |
Prevotella intermedia ATCC25611(P.i25611)およびATCC33563とPorphyromonas gingivalis 381を二重固定法(グルタルアルデヒドと四酸化オスミウム、化学固定)、KR法(Kellennberger-Ryter法、四酸化オスミウム単独固定、化学固定)および凍結置換法(液化プロパンで瞬間凍結固定、四酸化オスミウム-アセトンに置換、物理固定、FS)で固定後、エポキシ樹脂混合液に包理した。超薄切片を作製後二重染色してから電子顕微鏡で観察し、写真を撮影した。実験区毎に10〜20枚のフイルムを用いて15〜45万倍に引き延ばした写真を用意し、ル-ゼックスFSに3CCDカメラで入力した。画像計測は目的構造物を2値化したのち、水平方向平均切片長のパラメータで測定した。二重固定法で固定したP.i25611細胞表層構造の幅は、細胞質側から細胞膜13.0、その内葉4.6、中層2.7、外葉3.6、ペリプラズム間隙2.1、ペプチドグリカン層(PG層)6.2、ペリプラズム間隙7.1、外膜9.2、その内葉2.7、中層3.1、外葉3.1nmであった.FSではPG層はみられず細胞膜11.9、その内葉3.8、中層4.4、外葉3.3、ペリプラズム間隙8.6、外膜11.0、その内葉3.1、中層3.7、外葉3.7nmであった。ペリプラズム間隙の幅は物理固定法より化学固定法で大きかった。細胞膜と外膜の幅はデジタル画像計測法では固定法によって差位はみられなかったが、手動測定法のノギスではKRが他の2方法より小さかった。化学固定法でPG層が観察されたとき、ペリプラズム間隙の幅は外膜側で大きくなっていた。以上の結果は、デジタル画像解析処理装置を用いて最近細胞の表層構造を詳細に計測できることを示唆している。
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Research Products
(2 results)