1995 Fiscal Year Annual Research Report
カルシウム代謝関連臓器におけるビタミンDと副甲状腺ホルモンのクロストーク
Project/Area Number |
06454527
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
新木 敏正 昭和大学, 歯学部, 講師 (90138420)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片桐 岳信 昭和大学, 歯学部, 助手 (80245802)
宮浦 千里 昭和大学, 歯学部, 講師 (20138382)
須田 立雄 昭和大学, 歯学部, 教授 (90014034)
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Keywords | ビタミンD / 活性型ビタミンD / 腎臓 / ネフロン / 24-水酸化酵素 / RT-PCR / 副甲状腺ホルモン / ビタミンD受容体 |
Research Abstract |
生体のカルシウムのバランスは小腸からのカルシウムの取り込み、腎臓における再吸収、骨からのカルシウムの溶出と蓄積によって巧妙に調節されている。これらの組織には活性型ビタミンD[1α,25(OH)_2D_3]と副甲状腺ホルモン(PTH)の受容体が存在し、両ホルモンが相互に作用してカルシウムバランスを正に保っている。 我々は平成6年度に、1α,25(OH)_2D_3によって発現が調節されている24-水酸化酵素とその発現に必須の因子であるビタミンD受容体(VDR)の発現をRT-PCR法によって調べ以下のことを明らかにした。腎臓は高度に分化した細胞が集合して1つのネフロンを形成していることから、各セグメントによって機能も異なる。そこで、各セグメントをマイクロダイッセクション法によって文画後、各のセグメントにおけるVDRを介した24-水酸化酵素の転写調節を検索した。その結果、正常動物では、24-水酸化酵素はネフロンの近位尿細管の曲部でのみ発現しているのに対し、ビタミンD受容体は、ネフロンの近位尿細管以外に遠位尿細管においても発現していること、ビタミンDを含む低カルシウム食を与えることによって1α-水酸化酵素活性を亢進させると、近位尿細管細胞の24-水酸化酵素ならびにVDRの発現が著しく抑制されることを明かにした。今年度はその継続研究として、以下のことを明らかにした。鳥類の腎臓は哺乳類同様、低カルシウム食飼育によって1α-水酸化酵素活性は亢進するが、性ホルモン特にエストロゲンの投与によっても本酵素活性が上昇することが知られている。そこで、VDRの発現が血清カルシウムの低かによる刺激によって低下した可能性を否定するため、エストロゲン投与によって1α-水酸化酵素活性を上昇させた場合にも、共通してVDRの発現抑制が起こるか否かを検討した。その結果、ウズラのエストロゲンを投与すると1α-水酸化酵素活性が著しく亢進するが、同時にVDRの発現抑制が起こることが明らかになった。また、低カルシウム飼育に伴う腎臓のVDR発現抑制はPTHの分泌促進が原因であることも明らかになった。以上の結果から、腎臓の近位尿細管細胞における25(OH)D_3-1α-水酸化酵素の発現はVDRの発現抑制を介して起こる可能性が示唆された
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Miyamoto, Y. et al.: "Regulation of vitamin D-responsive gene expression by fluorinated analogues of calcitriol in rat osteoblastic ROB-C26 cells." J. Biochem.118. 1068-1076 (1995)
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[Publications] Iida, K. et al.: "Regulation of vitamin D receptors in regulating vitamin D activation in the kidney." Proc. Natl. Acad. Sci. USA. 92. 6112-6116 (1995)
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[Publications] Ohyma, Y. et al.: "Identification of a vitamin D-responsive element in the 5'-flanking region of the rat 25-hydroxyvitamin D_3 24-hydroxylase gene." J. Biol. Chem.269. 10545-10550 (1994)
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[Publications] Nishimura, A. et al.: "Regulation of messenger ribonucleic acid expression of 1α, 25-dihydroxyvitamin D_3-24-hydroxylase in rat osteoblsts." J. Cell. Biol.127. 1755-1766 (1994)
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[Publications] Suda, T. et al.: "The. mechanisms of regulation of vitamin D metabolism in the kidney." Current Opinion in Nephrology and Hypertension. 3. 59-64 (1994)
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[Publications] Imae, Y. et al.: "Biological activities of 24-fluoro-1α, 25-dihydroxyvitamin D2 and its 24-epimer." Biochem. Biophys. Acta.1213. 302-308 (1994)