1994 Fiscal Year Annual Research Report
歯周組織再生のための歯根膜線維芽細胞の硬組織形成機序に関する研究
Project/Area Number |
06454540
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
村山 洋二 岡山大学, 歯学部, 教授 (50029972)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新井 英雄 岡山大学, 歯学部, 助手 (70222718)
栗原 英見 岡山大学, 歯学部, 助教授 (40161765)
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Keywords | 歯根膜線維芽細胞 / 活性型ビタミンD_3 / 活性型ビタミンD_3レセプター / 硬組織形成能 / アルカリホスファターゼ活性 / オステオカルシン産生量 / カルシウム定着量 |
Research Abstract |
歯根膜線維芽細胞の硬組織形成における活性型ビタミンD_3の役割を明らかにすることを目的に,1)歯根膜線維芽細胞の硬組織形成能に及ぼす活性型ビタミンD_3の作用,2)活性型ビタミンD_3レセプター発現の動態について調べた。歯根膜線維芽細胞の硬組織形成能はアルカリホスファターゼ(ALP)活性,オステオカルシン産生量およびカルシウムの定着量から評価した。活性型ビタミンD_3レセプター発現はin situハイブリダイゼーション法を用いて細胞個々の遺伝子発現から調べた。その結果,歯根膜線維芽細胞の硬組織形成能は細胞密度が高まるにつれて高まった。活性型ビタミンD_3は歯根膜線維芽細胞のALP活性,オステオカルシン産生およびカルシウムの定着をすべて促進することが分った。活性型ビタミンD_3がこれらの硬組織形成能を高める割合は細胞密度が高くなるにつれて上昇した。この上昇の割合は活性型ビタミンD_3レセプター発現量に依存することを明らかにした。活性型ビタミンD_3レセプターは歯根膜線維芽細胞が自ら産生する因子によって誘導されることを見出した。これらのことから歯根膜線維芽細胞は自ら産生する因子によって活性型ビタミンD_3レセプター発現を調節し,歯根膜線維芽細胞の硬組織形成能に及ぼす活性型ビタミンD_3の作用を直接的に制御している可能性が示唆された。
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