1994 Fiscal Year Annual Research Report
光硬化型グラスアイオノマーセメントの象牙質接着性にプライマー処理がおよぼす影響
Project/Area Number |
06454547
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
小野瀬 英雄 日本大学, 歯学部, 教授 (70059426)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安藤 進 日本大学, 歯学部, 講師 (40120365)
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Keywords | 光硬化型グラスアイオノマーセメント / プライマー / 象牙質接着性 / 修復 |
Research Abstract |
光硬化型グラスアイオノマーセメントの重要な性質である象牙質接着性を、光重合型レジンに添付されその象牙質接着性の向上に有効であった歯面清掃材、エッチング材、プライマーの応用が光重合型レジンと同様に有効であるかを検討した。その結果、歯面処理法で象牙質接着性に有効であったものは、デンティンプライマーにいよるものであり、デンティンコンディショナ-およびエッチング材では、接着強さの向上は認められなかった。またプライマーへの光線照射条件のうち照射時間の延長および光強度の増加は、いずれもその接着強さの向上を認めることを明らかにした(日本歯科保存学雑誌37巻5号 1316-1321、1994)。さらに、市販の光重合型レジンシステムのプライマーのうちカンファーキノンを含有するいくつかの製品に対して光線照射の影響を象牙質接着の観点から検討したところ、カンファーキノンを含有するプライマーは象牙質に対する接着性を向上することおよび象牙質処理面の接触角を小さくすること、また、照射時の光強度およびプライマー処理後、セメント泥填塞までの時間の経過は、延長するに伴い接着強さを低下させ、その接触角も大きくなることをそれぞれ明らかにした(日本歯科保存学雑誌37巻6号 1659-1667、1994)。 したがって、平成7年度分に予定している新開発を企画するプライマーの組成、試作については、これらの情報を生かすことが可能であり実験遂行上の問題はほとんどない。
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[Publications] 野口俊也: "光硬化型グラスアイオノマーセメントに関する研究-とくに象牙質の表面処理および照射条件が接着強さにおよぼす影響について-" 日本歯科保存学雑誌. 37. 1316-1321 (1994)
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[Publications] 齋藤裕樹: "光硬化型修復村に関する研究-とくにカンファーキノンを含有するプライマーに対する照射が象牙質強さおよび象牙質界面の接触角におよぼす影響について-" 日本歯科保存学雑誌. 37. 1659-1667 (1994)