1994 Fiscal Year Annual Research Report
磁性アタッチメント用コンポジットレジンの試作と応用
Project/Area Number |
06454561
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Research Institution | Tsurumi University |
Principal Investigator |
平野 進 鶴見大学, 歯学部, 助教授 (00089400)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野本 理恵 鶴見大学, 歯学部, 助手 (20180789)
平澤 忠 鶴見大学, 歯学部, 教授 (80064335)
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Keywords | 歯科用コンポジットレジン / 磁性アタッチメント / 吸引力 / 金属フィラー / ステンレス鋼 |
Research Abstract |
磁性コンポジットレジンの研究はおおむね順調に推移した。その成果を具体的に以下に記述する。まず使用するマトリクスモノマーとして純度の高いbisGMA(ポリサイエンス社製)を用いることによってコンポジットレンジの貯蔵安定性が得られ、歯科用として一般に使用されているコンポジットレンジと同様のマトリクスが使用可能となった。フィラーとしては17Cr-2Moステンレス鋼を使用していたが、平成7年度からはAISI規格にある18Cr-2Moステンレス鋼(SUS444)が入手でき、より耐食性の優れたフィラーの使用が可能となった。 また、顎模型において既製磁性アタッチメントを2個使用したとき、その吸引力は1033gfに対し、、コンポジットレンジでは337gfで約1/3とややもの足りなかったが、使用法を工夫すれば実用化できることを示した。特に既製のアタッチメントでは装着操作が煩雑であるのに対し、磁性コンポジットレンジであればチェア-サイドで支台歯形成を行うだけですぐ使用できるため臨床家の興味を引きつけている。 磁性コンポジットレジンを切断研磨した試料の磁石構造体との吸引力(120-140gf)より顎模型を使用した場合の吸引力(1個当たり169gf)の方が大きくなった。このことが成形したコンポジットレジンの表面粗さに起因していることを確認できたことはレーザ変位計使用の成果であった。空気比較式比重計を使用することによってコンポジットレジン中のフィラーの体積分率を水中に浸漬せず容易に測定できるようになった。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 平野進,他1名: "磁性ステンレス鋼をフィラーとするコンポジットレジン" 日本磁気歯科学会誌. 3. 9-14 (1994)
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[Publications] 平野進,他2名: "磁石と接着する試作コンポジットレジン" Dental Materials Forum. 7. (1995)