1996 Fiscal Year Annual Research Report
アパタイトコーティングシステムによる機能性生体材料の開発
Project/Area Number |
06454563
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Research Institution | ASAHI UNIVERSITY |
Principal Investigator |
森脇 豊 朝日大学, 歯学部, 教授 (90028738)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
若松 宣一 朝日大学, 歯学部, 助手 (00158594)
後藤 隆泰 朝日大学, 歯学部, 講師 (30121320)
土井 豊 朝日大学, 歯学部, 助教授 (40116067)
竹内 宏 朝日大学, 歯学部, 教授 (40102123)
兼松 宣武 朝日大学, 歯学部, 教授 (40076097)
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Keywords | 機能性生体材料 / アパタイトコーティング / コラーゲン複合化 / 二段溶着 / チタン / アパタイトセメント / 溶着強度 |
Research Abstract |
Build-up techniqueにより金属表面にハイドロキシアパタイトをコーティングし、アパタイト層の焼結収縮、空気中および水中での曲げ強さ、動疲労について調査し、あわせて人工歯根としての動物実験、ならびに骨芽細胞に対する親和性試験を行った。その結果、アパタイト層の焼結性の向上には微量のリン酸リチウムの添加、ならびに炭酸含有アパタイトとすることが効果的であり、リチウムレナリットがアパタイトの焼結助材として、同時に破壊靭性値(K_<IC>)の向上にきわめて有効であることが判った。一方、曲げ強さ試験においてその破壊挙動を詳細に解析し、あわせて疲労試験の結果から、このようなセラミックス・金属複合体におけるコーティング層の寿命予測を行うことができることを示した。また、疲労破壊の機構解析の結果、アパタイト焼結体中にき裂の進展を停止させるためのリン酸カルシウム源としてTetracalcium Phosphate(TeCP)粒子を分散させたHAP/TeCP複合焼結体の開発も行った。さらに、焼結温度の低下と生体内での吸収・溶解性を考慮した炭酸含有アパタイトを合成し、その焼結挙動と溶解度積を明らかにし、動物実験の結果からもその生体適合性の優秀さを明らかにし、これが骨アパタイトに最も類似していることを示した。また、骨類似のアパタイト・コラーゲン複合体を合成するための基礎的研究として牛アキレス腱コラーゲン上へのリン酸カルシウム塩の配向析出実験も行った。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 後藤隆泰: "シェブロンノッチを導入した金属焼付用陶材の破壊靭性の評価" 歯科材料・器械. 15. 169-175 (1996)
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[Publications] 幸田起英: "炭酸含有アパタイトの加熱と焼結性との関連性" 岐阜歯科学会誌. 23. 69-76 (1996)
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[Publications] 土井 豊: "炭酸含有アパタイトの焼結-物理化学的溶解性と生体内吸収性-" 日本歯科理工学会(歯科材料・器械). (発表予定). (1997)
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[Publications] 作 誠太郎: "焼結炭酸含有アパタイト多孔体の生体反応" 日本歯科理工学会(歯科材料・器械). (発表予定). (1997)
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[Publications] 後藤隆泰: "陶材のき裂進展を阻害する因子について" 日本歯科理工学会(歯科材料・器械). (発表予定). (1997)
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[Publications] K.Nagahara: "Evaluation of carbonate-containing apatite as a biomaterial with basic study" J.Dent.Res. (IADR Abstracts). (発表予定). (1997)
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[Publications] 飯島まゆみ: "海洋生物の石灰化と硬組織" 硬組織のリン酸カルシウム塩配向成長における有機基質の役割, 14 (1996)