1995 Fiscal Year Annual Research Report
アポトーシス関連因子を指標とした口腔癌の悪性度評価と癌治療への応用
Project/Area Number |
06454569
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Research Institution | SAPPORO MEDICAL UNIVERSITY |
Principal Investigator |
小田島 哲世 札幌医科大学, 医学部, 講師 (00177239)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平塚 博義 札幌医科大学, 医学部, 講師 (50165180)
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Keywords | 口腔扁平上皮癌 / 悪性度 / アポトーシス / Nick end-labeling / MIB-1 / p53 / bcl-2 / cyclin D1 |
Research Abstract |
1.口腔扁平上皮癌115例から得られた生検癌組織におけるアポトーシス、ならびにアポトーシス関連遺伝子産物である細胞増殖因子MIB-1、p53、アポトーシス抑制遺伝子bcl-2、細胞周期関連遺伝子cyclin D1の発現と口腔癌の悪性度との関係について、Nick end-labelingによる分子組織化学的ならびに免疫組織化学的に検索した。アポトーシス陽性率は局所リンパ節転移と相関しなかつたが、アポトーシス陽性率4.1%以上の例はアポトーシス陽性率2%以下の例より、有為に予後不良であつた。次ぎにアポトーシス関連遺伝子産物の発現と局所リンパ節転移、予後との関係について、MIB-1(発現率20%以上を陽性)、p53(発現率10%以上を陽性)陽性例は有為に正の相関を示したのに対し、bcl-2(発現率20%以上を陽性)は逆相関を示した。しかしcyclin D1の発現と局所リンパ節転移とは相関は認められなかつたが、予後とは正の相関をした。アポトーシス、ならびにアポトーシス関連遺伝子産物は口腔扁平上皮癌の悪性度を評価する因子となりうることが示唆された。 2.口腔癌の分化誘導療法に対する基礎的研究として、サイトカインTGF-β(β1、β2、β3)の口腔扁平上皮癌細胞株(HSC2、HSC3、HSC4)に対する癌細胞増殖能、分化誘導能、アポトーシス誘導能(Nick end-labelingによるアポトーシスの検出)を検討した。いずれの細胞株においてもTGF-β3の方が強い細胞増殖抑制効果とアポトーシス標識率を示した。TGF-βによるアポトーシス誘導能はTGF-β3によるものであることが明らかになつた。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Odajima,T.,et al.: "Heat shock protein 27 serves as a differentiation marker in oral squamous cell carcinoma" Tumor Res. 29. 77-85 (1994)
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[Publications] 宮川 明、他: "口腔癌の潜在性頸部リンパ節転移に関する臨床的、病理組織学的研究" 札幌医誌. 62. 43-53 (1993)
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[Publications] Noguchi,M.,et al.: "Clinical significance of laminin deposition and T-cell infiltratin in oral cancer" Head and Neck. 70. 2383-2387 (1992)
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[Publications] Hirata S.,et al.: "Significance of glutathione-S-transferase-π as a tumor marker in patients with oral cancer" Cancer.
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[Publications] 平田 章二、他: "口腔癌の化学療法効果判定としての腫瘍マーカー Glutathione-S-transferase(GST)-π" 頭頸部腫瘍. 19. 221-225 (1993)
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[Publications] 京極順二、他: "舌扁平上皮癌の術前化学療法効果-臨床効果と組織学的効果-" 癌と化学療法. 14. 2381-2387 (1992)