1995 Fiscal Year Annual Research Report
新開発装置による顎口腔機系の形態と機能の発育過程に関する研究
Project/Area Number |
06454587
|
Research Institution | NIHON UNIVERSITY |
Principal Investigator |
赤坂 守人 日本大学, 歯学部, 教授 (30059505)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菊池 元宏 日本大学, 歯学部, 助手 (40277455)
中島 一郎 日本大学, 歯学部, 講師 (90198078)
平田 順一 日本大学, 歯学部, 講師 (00173237)
|
Keywords | 顎運動 / 顎形態 / 咬合 / 歯列期 / 6自由度 |
Research Abstract |
筆者らが独自に開発し報告した顎運動6自由度測定装置を利用し、乳歯列期、混合歯列期、永久歯列期の男子を被験者として、下顎切歯点の前後、左右、上下移動範囲および下顎の回転範囲を測定し、男女間、歯列期間の比較、および顆路角について検討を行った結果、以下の結論を得た。 1.歯列期については、男子では、乳歯列期と混合歯列期間では前後移動範囲および前頭面回転範囲に有意な差は認められなかったが、混合歯列期と永久歯列期間ではすべての項目において永久歯列期が有意に大きい値を示した。女子では、切歯点移動範囲は乳歯列期に比べ混合歯列期が、混合歯列期に比べ永久歯列期が有意に大きい値を示した。回転範囲は、乳歯列期と混合歯列期では前頭面回転範囲および水平面回転範囲に、混合歯列期と永久歯列期では前頭面回転範囲および矢状面回転範囲に有意な差を認めなかった。 2.咬合発育段階の推移では、女子は乳歯列期から混合歯列期では男子より大きい値を示す項目が多く、前頭面回転範囲の以外のすべての項目で乳歯列期から混合歯列期、混合歯列期から永久歯列期への増加がほぼ均等に緩やかに上昇し、比較的早い発育段階より成人の値に近い値を示していた。男子は、その値の推移は混合歯列期まで緩やかな上昇を示したが、混合歯列期から永久歯列期にかけて急上昇を示し、永久歯列期ではすべての項目で女子に比べ有意に大きい値を示した。 また、顆路角について検討を行った結果、以下の結論を得た。 3.矢状顆路角について、下顎を中心咬合位より最大前方位に動かした際の顆頭点の始点と終点を線形に結んだ矢状顆路角は34.65±6.64°、近似直線により求めた矢状顆路角は35.25±7.90°、近似曲線において、中心咬合位より最大前方位の中点までの矢状顆路角は30.15±22.39°であった。 4.顆頭の可動範囲は、前後的な移動量が6.68±0.93mm、上下的な移動量が5.27±1.66mmであった。 5.顆頭点の移動パターンは上に凸様を示したものが最も多かったが、下に凸、直線基調も同等、S字を示すものも若干存在した。
|
Research Products
(2 results)