1995 Fiscal Year Annual Research Report
長期療養者の看護・介護度に応じた費用償還方式のあり方に関する研究
Project/Area Number |
06454605
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Research Institution | NIHON UNIVERSITY |
Principal Investigator |
梅里 良正 日本大学, 医学部, 助教授 (60213485)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大道 久 日本大学, 医学部, 教授 (60158805)
久保 喜子 日本大学, 医学部, 助手 (60060109)
寺崎 仁 日本大学, 医学部, 講師 (90227512)
橋本 廸生 日本大学, 国際医療福祉大学・保健学部, 教授 (00134528)
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Keywords | 長期療養 / 療養者類型 / 介護保険 / ADL / 在宅療養 / 老人病院 / 老人保健施設 / 特別養護老人ホーム |
Research Abstract |
長期療養者の病態や介護ニーズに応じた適切なサービスの提供と費用の償還を目的として、療養者の看護・介護ニーズを適切に反映した療養者の類型区分の作成を試みた。ここで療養者の類型区分は、実用上、療養中に比較的容易に収集可能な療養者に関する情報から判定可能である必要がある。本研究ではこのため、(1)療養者の病態や要介護の具体的な状況を把握するための調査、(2)これらの療養者の看護・介護におけるケア担当者の主観的な負担感、(3)ケア担当者が看護・介護に費やした実際の作業時間、の3つの角度から調査を実施することとし、在宅療養者については、療養者の介護ニーズを訪問看護の困難度の観点から訪問看護婦が評価する形式で調査した。調査対象は、特別養護老人ホーム2施設(203名)、老人保健施設6施設(322名)、老人病院(介護力強化型病棟)1施設(268名)、一般病院(療養型病床群)1施設(98名)の計10施設891名である。 本研究では、まず看護・介護者の主観的な負担感を目的変数とする分散分析により、療養者のADLの状況による5群分類を作成した。つぎに、療養者の精神の状況を反映する変数として、療養者の表現内容をとり、これと先のADL区分を合成した6群からなる療養類型を作成した。この療養類型は、本調査の看護・介護の主観的な負担感の分散の50%を説明した。分散の説明力は、療養型病床群では際立って低く、ケアの負担感を説明する別の因子が考えられる。提供されたケア時間を療養者一人当たりで見ると、療養類型の6群に応じて長くなっている。本研究において、看護・介護度に応じた療養者の類型については一定の成果が得られたものと考えられる。今後、長期療養における医療度について同様の類型を作成する必要がある。
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Research Products
(2 results)