1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06454632
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Research Institution | OSAKA GAKUIN UNIVERSITY |
Principal Investigator |
角田 聡 大阪学院大学, 経済学部, 助教授 (10158983)
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Keywords | 運動 / 20kmランニング / 酸化的ストレス / DNA損傷 / 8-hydroxydeoxyguanosine |
Research Abstract |
すでに長距離ランナーと非鍛練者を対象として、一過性の疲労困憊運動におけるDNAの酸化的損傷について検討を行った。本研究では、運動時間が先の疲労困憊運動より長い20kmランニングのタイムトライアルにおいて、運動後3日間までの24時間尿中8-OHdG排泄量について検討した。対象は18〜20歳の非喫煙の大学男子長距離ランナー11名とした。採尿は20kmランニング前3日間とランニング後3日間の計6日間で、それぞれ24時間尿を採取した。さらに、ランニング直前に完全排尿し、ランニング直後にも採尿した。それぞれ尿量を測定した後、15ml用のチューブにサンプルを取り、-80℃で凍結保存した。尿中8-OHdGはHPLC-ECDによって測定した。1日当たりの尿中8-OHdG排泄量は、運動後1日目から3日目までに変化はみられなかった。運動前3日間と運動後3日間の平均は、20.3±1.1と19.6±1.1nmol/dayであった。クレアチニン排泄量で補正した尿中8-OHdG排泄量は、1日当たりの尿中8-OHdG排泄量の変化と同じく、運動後3日目までに変化はみられなかった。運動前3日間と運動後3日間の平均は、1.51±0.08と1.48±0.09nmol/mmol/dayであった。これらの結果から平均79分間の20kmランニングによって尿中8-OHdG排泄量は運動後3日間までは変化せず、総酸素摂取量が一過性の疲労困憊運動より多くなる20kmランニングにおいてもDNAの酸化的損傷は認められなかった。
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