1996 Fiscal Year Annual Research Report
メダカ実験系による放射線・化学物質複合被曝の遺伝影響研究
Project/Area Number |
06454635
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Research Institution | University of Tokyo |
Principal Investigator |
嶋 昭紘 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (60011590)
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Keywords | メダカ / 生殖細胞突然変異 / 放射線 / ENU / 複合被曝 |
Research Abstract |
平成8年度も、複合処理実験を繰り返し、データの蓄積に努めた。 1.^<137>Csγ線(0.64〜9.50Gy急照射および緩照射)とENU(0.1〜1.0mM、2時間処理)をそれぞれ単独に作用させた場合の遺伝的影響およびその機構について、メダカ生殖細胞突然変異実験系によって基礎的なデータを蓄積した。これらのデータを基に、二つの変異原への複合曝露の遺伝的影響とその機構を解析した。 2.野性型雄メダカ50匹を^<137>Csγ線4.75Gyで急照射し、(東大原子力研究総合センターから演者の研究室までの移動に要した)20分後から0.5mMENU水溶液に27℃で2時間泳がせ処理した。翌日から、3標識遺伝子座を持つ近交系AA2テスター雌メダカとペア-で交配させ、得られた受精卵について、優性致死率(DLR)、総突然変異率(TMR)、生存突然変異率(VMR)を調べた。調べた受精卵数は以下の通りである:精子期-2、495;精細胞期-5、506;精母細胞期-2、448;分化精原細胞期-2、910;精原細胞期-13、666。 3.単独で作用させた場合、4.75Gyγ線、0.5mMENUいずれもメダカ個体の急性死を引き起こさず、両者の複合曝露も同様であった。DLR、TMR、VMRともに、精子/精差異簿/精母細胞期曝露では両変異原単独曝露による誘発率(folds increase)の単純加算値よりも実験値の方が統計学的に有意に高くなったが、分化精原細胞期以降の曝露では3指標ともに実験値が単純加算値よりもむしろ低い(統計学的には有意差はない)傾向を示した。 4.これらの傾向は、過去3年間のデータを蓄積した結果、最終的に確認されたと考えている。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Mukai,T.,…,A.Shima: "Genetic relatoin of the genus tridentiger(Pisces,Gobiidae)based on allozyme polymorphism." Zool.Sci.13. 175-183 (1996)
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[Publications] Funayama,T.,…,A.Shima: "Overexpression of Medaka(Oryzias latipes)photolyase gene in Medaka cultured cells and early embryos." Photochem.Photobiol.63. 633-638 (1996)
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[Publications] Kuroda,N.,…,A.Shima: "Molecular cloning and linkage analysis of the Japanese medaka fish complement Bf/C2 gene." Immunogenetics. 44. 459-467 (1996)
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[Publications] Mitani,H.,…,A.Shima: "Induction of cyclobutane pytimidine dimer photolyase in cultured fish cells bu UVA and blue light." Photochem.Photobiol.64. 943-948 (1996)