1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06454649
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
長谷川 宏司 筑波大学, 応用生物化学系, 教授 (70094167)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮本 健助 大阪府立大学, 総合科学部, 助教授 (10209942)
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Keywords | レピジモイド / アレロパシー / 生理活性物質 / 構造活性相関 / 種子分泌物 / 植物成長促進 |
Research Abstract |
1.レピジモイドの分泌機構を明らかにするために、ヒマワリとソバ種子を用い、分泌液および種子中に含まれるレピジモイドの発芽に伴う変動を機器分析で定量した。いずれの種子を用いた場合でも、乾燥種子に既にレピジモイドが存在し、吸収後2日で殆どのレピジモイドが種子から外に分泌されることが分かった。また、分泌液から検出されたレピジモイド総量が種子中のレピジモイド総量より多かったことから、吸水に伴い、レピジモイドが種子中で生成・分泌されることが示唆された。 2.レピジモイドの生成系を明らかにするために、レピジモイドの前駆物質と予想される細胞壁多糖類のラムノガラクツロナンに発芽種子からの粗酵素液を処理し、機器分析を用いて定量した結果、レピジモイドが検出され、吸水種子におけるレピジモイドの新たな生成はラムノガラクツロナンの加水分解によることが示唆された。 3.レピジモイドの活性発現の機構を探る手始めとして、レピジモイドの生理作用を調べた。 (1)予備実験で、レピジモイド処理によって葉の緑化が促進されたことから、クロロフィル合成に対するレピジモイドの効果を調べた結果、レピジモイドはクロロフィル量を増大することが分かった。その場合、レピジモイドは、クロロフィルの前駆物質であるアミノレブリン酸の生合成を促進することも明らかとなった。 (2)葉の黄変や離層形成といった老化に対するレピジモイドの効果を調べた結果、レピジモイドはいずれの現象も阻害し、老化防止の効果があることが分かった。 4.レピジモイドの活性発現に関する分子生物学的研究は現在、進行中である。
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Research Products
(1 results)