1995 Fiscal Year Annual Research Report
新しい受容体転写因子AhR/Arntの分子生物学的及び細胞生物学的研究
Project/Area Number |
06454667
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Research Institution | TOHOKU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
藤井 義明 東北大学, 大学院・理科研究科, 教授 (00098146)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
依馬 正次 東北大学, 大学院・理学研究所・日本学術振興会, 特別研究員
菊池 康夫 東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (10004467)
十川 和博 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (80175421)
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Keywords | アリルハイドロカーボン受容体 / ヘテロ2量体 / 転写因子 / 薬物誘導 / Spl / Arnt / XRE / ヘリックス-ループ-ヘリックス |
Research Abstract |
ダイオキシンやメチルコラントレン(3MC)などの環境汚染物質が生体に取り込まれると奇型の誘導、発癌のプロモーション、などの多彩な生物作用を示す。マウスを用いた遺伝子の研究からこれらの生物作用はAhリセプター(AhR)に仲介されると考えられている。我々は薬物代謝酵素P4501A1の誘導の研究より、P4501A1遺伝子の上流に存在する薬物による誘導に働く制御因子XREに薬物に依存して結合する因子がAhRであることを明らかにして、更にそのcDNAクローンを単離することができた。その構造解析よりAhRはbHLH/PASドメインを持つ新しいタイプの受容体型転写因子であることを明らかにした。抗体を作製して、XREへの結合を検討した結果、AhRはもう一つのbHLH/PASドメインを持つArnt(Ah receptor nuclear translocator)とヘテロ2量体を形成してXREに結合することが示された。また、マウスで3MCによる発癌に感受性と非感受性の系統のあることが知られている。これはAhRの一つのアミノ酸の置換、375AlaのValへの変異と停止コドンの変異によってアミノ酸が約40残基伸長したためにリガンドに対する結合力が約1桁低下したためであることが解った。また薬物による誘導的発現にはXREとBTEの2種の制御配列が必要であることが示されているが、これは各々これらの配列に結合するAhR/ArntとSplが相互作用をして相乗的に結合しやすくなるためであることが示された。AhR/ArntのHLH/PASドメインとSplのZnフインガードメインが相互作用の場である。bHLH/PASドメインはAhR/Arntのみでなく、可成り多くのメンバーよりなるファミリーを形成していることが解ってきており、その発現パターンの解析より発生の過程で重要な役割を担っていることが示唆されている。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Y.Fujii-Kuriyama,et al.: "Polymorphic forms of the Ah receptor and induction of the CYP1A1 gene." Pharmacogenet. 5. 149-153 (1995)
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[Publications] K.Sogawa,et al.: "Possible function of Ah receptor nuclear translocator(Arnt) homodimer in transcriptional regulation." Proc.Natl.Acad.Sci.92. 1936-1940 (1995)
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[Publications] K.Sogawa,et.al.: "Transcriptional activation domains of the Ah receptor and Ah receptor nuclear translocator." J.Cancer Res.Clin.Oncol.121. 612-620 (1995)
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[Publications] M.Ema,et al.: "cDNA cloning of a mouse homologue of Drosophila Sim,mRNA expression in mouse development and chromosomal localization." Biochem.Biophys.Res.Commun.218. 588-594 (1996)
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[Publications] K.Hirose et al.: "cDNA cloning and tissuespecific expression of a noval bHLH/PAS factor(Arnt2) with close sequence similarity to AhR nuclear translocator(Arnt)." Mol.Cell.Biol.(in press).
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[Publications] A.Kobayashi,et al.: "Cooperative interaction between AhR/Arnt and Spl for the drug-inducible expression of CYP1A1 gene" J.Biol.Chem.(in press).