1995 Fiscal Year Annual Research Report
地殻内プロセス解明に向けた内熱式ガス圧発生装置の開発
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06504002
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
高橋 栄一 東京工業大学, 理学部, 教授 (40144779)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
仲井 伯享 神戸製鋼所, 産業機械本部, IPグループ主査
中村 美千彦 東京工業大学, 理学部, 助手 (70260528)
河村 雄行 東京工業大学, 理学部, 教授 (00126038)
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Keywords | 内熱式ガス圧発生装置 / アルゴンガス / 相平衡実験 / 火山 / マグマ / シリケイトメルト / 下部地殻 |
Research Abstract |
平成6年度末に内熱式ガス圧発生装置SMC‐5000の本体部分がKOBELCO工場で完成した。SMC‐5000はこの段階では2段階のガス圧縮機によってアルゴンガスを5000気圧にまで加圧・保持することができた。平成7年度には、SMC‐5000内部に組み込む内熱式ヒーター、落下急冷機構を東工大で製作した。これらをSMC‐5000装置に組み込み、多数の試運転を経た上で11月初旬に、東京都環境局高圧ガス課の立ち会いのもとで完成検査を受けた。その後SMC‐5000を用いて0〜5,000気圧、500〜1,500゚Cの範囲で炉内の温度分布、fo_2等を調べた。これらの一連の温度・圧力較正作業が終了した後、以下の実験的研究を行った。 (1)日本列島の下部地殻を代表する日高変成帯の角閃岩及び一ノ目潟火山の角閃岩ゼリノスについて5000気圧の圧力下で部分融解実験を800〜1,100℃の温度範囲で行い、最長2週間に及ぶ加圧実験にSMC-5000が耐えることを実証した。 (2)飽和含水量測定及びシリケイトメルトのX線構造解析に用いるための各種含水ガラスの製作をSMC-5000を用いて行った(地質調査所、東大、金沢大と共同)。 (3)雲仙火山、有珠火山など活動中の日本の火山噴出物の相平衡実験(北大、広島大と共同)。これらについては東工大に既設のSMC-2000装置煮より2000気圧までの結果が得られているので、その結果に基づいて十分に計画を吟味して行った。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] K. Tsuruta & E.Takahashi: "Melting Study of alkali basalt JB-1 at high pressures" Phys. Earth Planetaty Interiors. 印刷中. (1996)
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[Publications] W. Wang & E. Takahashi: "Geochemical property of Archean lithosphere beneath Shino-Korea Craton" Phys. Earth Planetaty Interiors. 印刷中. (1996)
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[Publications] 高橋 栄一,高橋 正樹: "何が島弧火山の深部構造を決めるか" 科学. 65. 638-647 (1995)
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[Publications] H. Iwamori, D.P. Mckenzie, E. Tkahashi: "Melt gemeration by isentropic mantle upwelling" Earth Planet. Sci. lelt.印刷中. (1995)
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[Publications] A. Tomiya, E. Takahashi: "Reconstruction of a magma chamber evolution beneath Usu-volcano" J. Petrology. 36. 617-636 (1995)
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[Publications] K. Uto, E. Nakamura, E. Takahashi: "Geochronology of an alkali vdcanism in Oki-Dogo island" Geochem. J.28. 437-449 (1994)
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[Publications] 高橋 栄一: "岩波講座 地球惑星科学・第一巻" 岩波書店(松井考典他 編), 325 (1996)
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[Publications] 高橋 栄一: "固体惑星物質科学の基礎的手法と応用" サイエンスハウス社(武田 弘他 編), 229 (1994)