2重周期構造DAW型加速管の試作

1995 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 06554003
• Research Institution: Kyoto University
• Principal Investigator: 岩下 芳久 京都大学, 化学研究所, 助手 (00144387)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 岡本 宏巳 京都大学, 化学研究所, 助手 (40211809) ; 白井 敏之 京都大学, 化学研究室, 助手 (50252507) ; 野田 章 京都大学, 化学研究所, 教授 (20114605) ; 井上 信 京都大学, 化学研究所, 教授 (90028176)
• Keywords: DAW / biperiodic L-support / electron accelerator / cold model

Research Abstract

高安定、高効率、真空特性良好な加速管の有力な候補であるディスクアンドワッシャー(DAW)型加速管もモードオーバーラップなどの問題があり、軸対称性を仮定した従来の二次元による設計方法の限界で、その特徴を生かした設計が行われて来なかった。DAW型加速管の支柱を2重周期構造にする事によりこれらの問題点は回避できるが、ビーム軸上の加速電場の均一性がその2重周期性により乱される。このため加速構造自身の寸法にも2重周期性を導入し、加速電場の均一性を回復させるという手法を採用する。そこで、ディスクの内径を2重周期で変えることにより、加速電場の均一性を得るようにした。
実際の支柱の影響等を測定するために、アルミ製の12セルコールドモデルと、加速モードおよび、結合モード測定用の端板を用いて、加速電場の均一性を保ちながら、結合モードの周波数を加速モードの周波数と一致させる調整を行い、各パラメーターの決定を行った。これにより、結合モードの周波数を加速モードの周波数を千分の一の精度で一致させることができ、数パーセント以内の加速電場の均一性も得ることができ、実機の製作に必要な知見を得た。これらの知見に基づいて実機製作における、支柱の形状などの細部の検討を行い、ワッシャー冷却の方法や、真空封じなどの機械設計の詳細を詰めた。また、電気的特性、強度、発熱分布などを考慮して、材質などの調査、検討を行った。これらの結果に基づいて、実機の設計、製作を行い、次年度の大電力試験に備えている。

Research Products

• [Publications] 岩下芳久: "Cold Model Test of Biperiodic L-Support Disk-and-Washer Linac Structure" Proc. of 1995 Particle Accelerator Conference, Texas. (in print).
• [Publications] 岩下芳久: "Cold Model Measurement of Biperiodic L-Support DAW" Proc. of the 10th Symposium on Accelerator Science and Technology、Oct. 15-17,1995 Hitachinaka, Japan. 67-69 (1995)