1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06554028
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
小菅 皓二 京都大学, 理学部, 教授 (00025371)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片山 忠二 (株)マックサイエンス, 技術研究所長
吉村 一良 京都大学, 理学部, 助教授 (70191640)
中山 則昭 山口大学, 工学部, 助教授 (00164369)
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Keywords | 粉末X線 / 示差熱分析 / SSD計測 / 無機化学反応 |
Research Abstract |
本研究の目的は、示差熱重量天秤装置と粉末X線回折装置の組み合わせにより、熱変化・重量変化・X線回折図形の変化と相同定を、温度の関数または時間の関数として同時に測定出来る装置の試作にある。その為には、協力X線を発生する回転対陰極を有したX線発生装置とX線の検出に非常に有力な半導体検出器(SSD)および示差熱重量天秤装置が必要である。ところで、補助金の交付が申請額の約六割に削られたため、当初の計画を大幅に変更せざるを得なかった。まず、回転対陰極を有したX線発生装置(18kW)を密封管式のX線発生装置(3kW)に変更した。そのために、装置全体の設計をやり直した。この研究のポイントは、示差熱重量天秤装置(当初の計画では新規に購入して、それに手を加える予定であったが、経費削減のため当研究室の既存の装置を利用することとなった。)に連続X線を導入し、試料により回折されたX線をエネルギー分析するところにある。当初の計画のように、強力X線の発生装置が購入できれば、示差熱重量天秤装置の試料およびヒ-タを包んでいる透明石英管をも通過させることが出来たのであるが、密封管式のX線発生装置(3kW)ではこのようなことは不可能である。そこで種々検討した結果、試料およびヒ-タを包んでいる透明石英管にBe(ベリリュウム)の窓(殆どX線を吸収しない)をつけて、X線の経路をつくることにした。現在この線に沿って試作研究および基本的動作機能を検討している段階である。(このような状況であるから、この試作研究に関連した論文は発表していない。)
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