1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06554029
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Research Institution | HOKKAIDO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
山崎 巌 北海道大学, 工学部, 教授 (80002111)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 茂行 日本分光株式会社, 技術研究所, 取締役
久米 英浩 浜松ホトニクス株式会社, 電子管事業部, 部長代理
太田 信廣 北海道大学, 工学部, 助教授 (70113529)
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Keywords | 超高感度蛍光分光光度計 / 反応量子収率 / 蛍光量子収率 / 有機超薄膜 |
Research Abstract |
本研究は、光メモリー、光論理素子等の光機能材料として重要な有機薄膜、単分子膜など極端条件下における光化学反応の特性、とくに反応量子収率、蛍光(偏光)スペクトルの測定が光化学を専門としない研究者、学部学生および大学院学生にも容易に行なえるようにするために汎用にしてかつシステム化された装置を開発することを目的とする。本年度は次の成果を得た。 (1)蛍光偏光特性測定のための偏光子回転および試料回転装置の製作 薄膜試料については蛍光偏光特性を測定するために、偏光子を回転させること、また試料を垂直軸・水平軸まわりに回転させることが必要となり、そのコンピュータ制御のハードおよびソフトウエアを製作した。 (2)試作機の完成と性能試験 研究目的で述べた方法に基づいて、種々の薄膜試料について、光化学反応の量子収率を求め、どの程度希薄な濃度の試料、また厚みの薄い試料まで測定し得るかその評価を行った。その結果、単分子膜、液晶フィルム、高分子フィルム等から発する極微弱蛍光のスペクトルの測定において、性能限界として現在市販の装置と比較して100倍高い感度をもつことがわかった。 (3)実用化市販機器としての設計および仕様の作製 本装置は市販し光化学に関連する多くの分野で利用されることを期待しており、市販機としての設計および仕様の作製、および最終的な調整を行った。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] I.Yamazaki,N.Ohta: "Photochemistry in LB films and its application to molecular switching devices" Pure & Appl.Chem.67. 209-216 (1995)
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[Publications] S.Abe,A.Sugai,I.Yamazaki,M.Irie: "Photochromic reaction of a diarylethene in LB films" Chem.Lett.69-70 (1995)
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[Publications] N.Ohta,S.Okazaki.S.Yoshinari,I.Yamazaki: "Interlayer energy transfer between chromophoric chromophoric carbacole and oxacyanine in LB films" Thin Solid Films. 258. 305-312 (1995)
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[Publications] N.Ohta,T.Nomura.S.Okazaki,I.Yamazaki: "External electric field effects on fluorescence of chromophoric thiacyanine in LB mixed monolayer films" Chem.Phys.Lett.241. 195-202 (1995)
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[Publications] 太田信廣,山崎巌: "分子配列システムにおける連鎖型励起移動・電子移動" 光化学. 20. 77-87 (1995)
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[Publications] N.Ohta,Y.Ogata.S.Okazaki,I.Yamazaki: "External electric field effects on absorption and fluorescence spectra of indocarbocyanine in LB films" Chem.Phys.Lett.224. 355-362 (1995)