1994 Fiscal Year Annual Research Report
シリコン基板上の高性能・長寿命がリウム砒素レーザーの試作研究
Project/Area Number |
06555013
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
梅野 正義 名古屋工業大学, 工学部, 教授 (90023077)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 功 日本酸素株式会社, つくば研究所, 室長
江川 孝志 名古屋工業大学, 極微構造デバイス研究センター, 助教授 (00232934)
神保 孝志 名古屋工業大学, 極微構造デバイス研究センター, 教授 (80093087)
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Keywords | 有機金属気相成長法 / 暗線欠陥 / 量子井戸レーザー / 寿命 / シリコン上ガリウム砒素 |
Research Abstract |
Si基板上に有機金属気相成長法(MOCVO)法を用いてAlGaAs/GaAs量子井戸レーザーを試作し、その劣化機構を調べた。Si基板上のAlGaAs/GaAs量子井戸レーザーは、寿命が数分と短いが、その原因はp-n接合の電気的劣化及び暗線欠陥の成長による光学的な劣化であることが明らかになった。エレクトロルミネッセンス法を用いた劣化の観察では、〈100〉方向に暗線欠陥が急速に成長しており、またこの成長速度は注入電流密度に強く依存している。〈100〉方向の暗線欠陥の成長速度は、注入電流密度が0.5kA/cm^2の時10μm/h、1.5kA/cm^2の時50μm/hあり、転位の上昇運動によるものと考えられる。InGaAs層を量子井戸に用いて活性層の応力を緩和し、Si基板上にAlGaAs/InGaAs量子井戸レーザーを試作し、寿命の改善を行なった。通常、Si基板上のGaAs層の格子定数は、GaAsバルク本来の格子定数よりも大きくなっている。InGaAs層を量子井戸に用い、In組成を変化させることにより、無歪みの活性層を作製できる。このレーザーの寿命は、室温・光出力一定(1mW)の条件で24時間であった。寿命が改善された理由としては、〈100〉方向の暗線欠陥の成長速度が抑制された結果である。
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[Publications] T.Egawa: "Room-Temperature Pulsed Operation of AlGaAs/GaAs Vertical-Cavity Surface-Emitting Laser Diode on Si Substrate." IEEE Photonics Technology Letters. 61. 681-683 (1994)
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[Publications] 長谷川義晃: "歪量子井戸構造を用いたSi上GaAs系レーザーの寿命改善" レーザー研究. 22. 17-24 (1994)
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[Publications] Y.Hasegawa: "Vertically-stacked GaAs quantum wires grown on Si substrate by metalorganic chemical vapor deposition." Journal of Crystal Growth. 145. 728-733 (1994)
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[Publications] T.Egawa: "Structure of AlAs/GaAs distributed Bragg reflector grown on Si substrate by metalorganic chemical vapor deposition." J.Appl.Phys.77(発表予定). (1995)