1996 Fiscal Year Annual Research Report
光ファイバーセンサーを用いたFRP断熱支持体の知的構造の開発
Project/Area Number |
06555027
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
小林 英男 東京工業大学, 工学部, 教授 (00016487)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
服部 敏雄 日立製作所, 機械研究所, 主任(研究職)
青山 博 日立製作所, 機械研究所, 研究員
島村 佳伸 東京工業大学, 工学部, 助手 (80272673)
轟 章 東京工業大学, 工学部, 助教授 (50211397)
中村 春夫 東京工業大学, 工学部, 助教授 (40134829)
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Keywords | スマート構造 / 光ファイバー / ひずみ / ひずみセンサー / FRP |
Research Abstract |
磁気浮上列車用超伝導コイルの複合材料製断熱支持体はコイルを極低温に保持するため完全密閉されており、支持体の構造健全性は目視では確認できない。そこで、変動磁場の影響を受けず、小型で安価な屈曲光ファイバーを用いた複合材料製断熱支持体の損傷検出スマート構造化が望まれている。そこで本研究では屈曲光ファイバーによるひずみ検出に基づく損傷検出スマート構造の開発を目的として、ひずみ検出システム及び光ファイバー埋込による強度低下の影響の検討を解析的・実験的に実施した。 本研究では、曲げによる光伝播損失の解析結果から、ゲージ部だけの光ファイバーの曲げによる光伝播損失の影響を大きくするために、コアとクラッドの屈折率差が小さい光ファイバーをゲージ部に採用し、ひずみゲージ部の形状最適化の結果から、光伝播損失の変化が大きい1/4-円形屈曲型高感度光ファイバーひずみセンサーを開発した。開発したひずみ計測システムを用いて引張ひずみを計測し、静的および繰返しひずみの実測が可能であることを実証した。 屈曲光ファイバー埋込による強度低下を検証することを目的として、3種類の被覆で直径が140〜400μmの6種の光ファイバーを複合材料試験片に埋込み、3点曲げ試験を実施した。この結果、直径200μm以下の光ファイバーであれば曲げ強度低下が無視し得ることを確認した。さらに光ファイバーを隣接して埋込む影響を実験的に検討した。その結果、隣接埋め込みによっても曲げ強度・引張強度の低下がないことを実証した。 以上により直径200μm以下の光ファイバーセンサーを用いたFRP断熱支持体の知的構造の開発し、その有効性を明らかにした。
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